お家で作れる居酒屋お料理〜冬の味覚編〜
料理が出来るとモテる! なんて牧歌的に信じられたグッドなアーリータイムも今は昔。男女に限らず、きょーび料理なんて出来なかったらマイナスポイント扱い、それ単独ではかなりワザを磨かなければ有効なアピールにはなりません主に異性に対して。まあ料理のハードルが低下したことには私も恩恵を受けまくっていますし、今時21世紀にもなって周回遅れも良いとこな家婦長制を信奉し、一生の伴侶を賄い夫か家政夫くらいに思ってる女性なんていらっしゃったら早速永久就職に向け履歴書をお送りさせて頂きますが、もちろん、性別と役割が固定されている窮屈な世の中が改善される事は大変に喜ばしい限りですハイ。
とはいえ。それなりにコスト(主に時間)とスキルが必要な料理道。できれば人に褒めて貰いたい。よろしければ絶賛して欲しい。モテモテうはうはしたい。宝くじで3億円当たりたい……そう思うのも人情であります。
本日ご紹介致しますレシピは、私が複数のレシピを参考に試行錯誤し、この度ついに完成させた
- 簡単で
- 見栄えが良く
- 手作りするとお金がかからない
と言う三拍子揃った、「ええ!? これって手作り出来るの!?スゴイ!!!」と意外性もあるアピール度満点の冬のおつまみです。
「最近料理を作っても家人の受けが悪い…」とお嘆きのサンデークッカー様や「ここらで一発、ガツンとカマしたらあ!!」と燃える肉食系なんちゃらなお方のフィニッシュブローに、是非ご活用下さい。
あん肝の作り方
と言う訳で、その筋ではぐりとぐらフォアグラより美味しいと評判のアンキモです。意外でしたか? 因みにフォアグラは2回しか食べたことありませんが、感想は「……あんきもみてぇ」。マス山本曰く「丁寧に処理したフォアグラは絶対あんキモより美味い!」だそうですが、まあその辺の検証はその内、マンガ料理再現ブログとして最近注目度急上昇な本がないならブログをお読み様*1のあんこ様が”釣りたて鮟鱇の胆、船上酒蒸し”をレッツ再現調理!してくださると思いますので、首を長くして待ちたいと思います。無茶ぶりにも程があるわ。
さて、あん肝*2といったら高級食材なイメージがあるかもしれません。が、それは居酒屋さんのお話。今回使ったあん肝、なんと一パック300円弱。これで大体6人前は楽勝に取れます。かなり季節に左右される食材ですが、外国産なら高くても4〜500円で入手できるでしょう。国産品だとその倍くらい? 結構お店によって値段に幅があります。
出来上がりと見た目に落差がありますので、この時点で敬遠する向きがあるかもしれませんぶっちゃけグロイし。しかし、恐れることはありません。必要な材料は次の通り。これだけ用意すれば、このズゴック微グロな食材が天下の美味に生まれ変わります。
あん肝の酒蒸し 材料
- 調味料
- 塩(適量)
- 醤油(適当)
- 酒(口に含んで吹きかける程度)
- ポン酢(出来上がりにかける。無くても良い)
- 牛乳
- 薬味(個人的にアサツキと紅葉おろし。あればカンズリでも)
- アルミホイルとサランラップ(アルミだけでも一応、可。ラップだけだと形が上手くまとまらないかも)
- あん肝
以上が材料です。
以下は必要な調理器具。入手しやすい順で
- まな板と包丁(無ければ無くても何とかなるけど)
- バット(現像バットの方)
- 骨抜き(大きい方が使いやすい。)
- 蒸し器(蒸せれば何でも。)
- 信じる心
- 余裕
- 褒めてくれそうな上戸な人
蒸し器がハードルになるかもしれません。個人的には、蒸しモノはやはりレンジアップより蒸した方がダンゼン美味しいですし(特に肉まん)、蒸し器に早変わりする落し蓋や簡単な蒸籠が100均でも売られているので、この機会に購入してしまっても良いかと思います。
バットは無ければお皿でもお鍋でもビニール袋でも代用して下さい。ああそうだ、ビニール袋があると調味料が無駄になりません。あと、出来れば楊枝か竹串があるとベターです。
では、レッツクッキング!
あん肝レシピ
バットに並べて、全体に塩を振ります。あん肝に限らず、〆る時はシッカリ塩して下さい。最初の下味が入ります。
ビッシリと振っても後で洗い流すので気にしないように。〆サバほどビッシリ振る必要はありませんが。
30分ほど置いて下さい。。
赤黒い部分、血管や筋を骨抜きで抉り取って下さい。
その際、身が崩れても一向にかまいません。むしろ多少崩すくらいな感覚で、やや内角に抉りこむようにしっかり取って下さい。筋や血管が残ると生臭みの原因になります。
もっとも、最近のあん肝は綺麗に取られているのがほとんどですが。
ここがレシピのポイント。お塩を水でよく洗い流したら、軽く水気を切って
・先ず醤油をまぶします。
袋に入れると少量で済みます。全体にまぶし、10分ほど置いて
・次に牛乳を注ぎます。
見た目は一気に気持ち悪くなりますが、この過程を挟むことで〆る時間を大幅に短縮できます(本当なら6時間ほど塩して酒洗いする)。また、舌触りが滑らかになり、生臭みも消えます。
そのまま更に20分放置して下さい。
- 4、蒸し準備
蒸し器にお水を張り、沸かして蒸気を立てておきます。
アルミホイルを適当な大きさに切り、その上にラップを乗せます。
あん肝は、牛乳を切ってお酒で洗います。で、ラップの上にのっけて…
くるっと巻いて両端をキャンデーみたいに絞ります。
コツは、先ず片方絞って底にする事。アルミホイルで形を整えて
湯気が上がる蒸し器に入れます。その際、楊枝で何カ所か穴を開けておくとパンクする失敗を防げます。
蒸し時間はおよそ20分。蒸しモノのコツは、常に湯気を立てておくことです。強火で沸かしっ放しにしておくと意外と湯気が出ないので、沸騰したら弱火にします。
- 6、寝かせます。
蒸し器から取り出して、完成!
……と言いたい所ですが、蒸したてのあん肝は柔らかすぎて切りにくく、食べづらいです(味は、ちょっとふにゃプリして、これはこれで珍味ですが)。冷めるまで置いておき、常温まで下がったら冷蔵庫で5、6時間寝かせます。
そんなに待てない!と言う人は、常温まで下がった時点でアルミごとカットして下さい。一応固まってると思います。
- 7、完成!
適当な大きさにカット、小鉢に品よく盛りつけて、薬味を散らします。
欲張らずこぢんまりと盛った方が見栄えが良いです。ポン酢でどうぞ!
気になる完成品はコチラ。
どうですか? 居酒屋で680円*3取れそうな出来映えでしょう。
お味は、とにかく生臭みが一切無く、口に入れるとホロッと崩れ、なめらかな舌触りが濃厚・豊潤でいながら軽やかです。
ビールに日本酒に、ワインにと幅広くあう冬のおつまみ。是非皆さん、お試し下さい。
なお。上の材料でたっぷり6人前は出来ますので1人で食べたらゲップが生臭くなる飽きること請け合いですってゆうか、あん肝そんなに喰えないでしょう? 余ったら冷蔵庫のお刺身スペースへ入れ、お早めに召し上がって下さい。ニンニク・バターでソテーすると洋風の一品になります。