マンUは、マグレや油断だけで3得点できる相手ではない。

 昨日、クラブW杯の準決勝マンチェスターU VS G大阪戦がありました。結果は残念ながら5−3、アジア代表のG大阪は奮闘及ばず負けてしまいました。一部「惜敗」と報じる向きもあったようですが、まあスコア的にはともかく、試合内容から言って「完敗」と言っていいでしょう*1西野監督が試合後語ったように「グレードの違う相手」だったように思います。
 とはいえ、現在最強のチーム*2から3得点も奪ったことは、正直予想だにしてなかった「快挙」です。Jリーグのサポーターの一人*3として、ガンバ大阪と今回成し遂げた快挙を、素直に誇りに思います。
 
 と、言う話を枕に今期のレッズのダメダメぶりを振り返ろうと思っていたんですが……いや、ライバルの活躍をこうも鮮やかに見せつけられちゃあなぁ。アントラーズもきっちり勝ちきって*4「レッズとは違うのだよ、レッズとは!」と妄想の中で勝ち誇ってやがるし
 今だから言うんですが、実を言うと、今期レッズが「無冠」という偉業を達成することを、私はかなり早い時期から予想してました*5
 最初の転機は、モチロン去年の最終戦。あの忘れもしない横浜FCです。この試合、ダントツ最下位の横浜FC相手にレッズは1−0で敗北。Jの優勝を逃すと同時に、ポンテを右膝前十字靭帯損傷で失います。結果から言えば、これこそがレッズ無冠への崩壊連鎖の起点でした。ポンテは攻撃の要とも言うべき選手で、そう簡単に換えが効く選手じゃないんですね。ただ、それだけならまだなんとかなったでしょう。選手層の厚さがレッズの売りでもあったし、実際、小野、長谷部の両選手なら代わりが務まったんではないかと思います。
 しかし、その二人はオフに移籍してしまった。あろう事か、エースのワシントンまでいなくなってしまう。監督と選手間の不協和音が表面化し、崩壊の連鎖が加速していきます。レッズは、一からチームを作り直さねばならなくなりました。監督と選手の間に軋轢を残したまま。
 急遽、レッズは高原・エジミウソン・梅崎と、空っぽな攻撃陣を大型補強します。しかし、当然のことながら戦術が熟成しないまま活躍できるほど、Jリーグは甘くありません。案の定機能しない前線に、レッズは連敗してしまいます。
 そして、まさかの監督解任。崩壊は最終段階に突入します。
 私は、サッカーで一番重要なポジションはどこ? と訊かれたら「監督」と即答する人間なので、監督解任を知った瞬間、今期の優勝はあきらめました。そうでなくとも代表が多く戦術理解を熟成させるのに手間がかかるチームで、しかも実質一からやり直し状態なのに、監督を解任させて勝てると思うほど私のレッズ愛は脳を冒してません。それでも、ナビスコぐらいは……! ポンテが帰ってくれば……! せめて、せめて来期のACL位は……!! と、祈りにも似た気持ちで観戦してきましたが*6……*7
 来期こそ、フォルカー・フィンケ新監督のもと、チーム一丸となってタイトルに挑戦する新生レッズの勇姿を見届けたいと願っております。おい、聞いてるかレディア!?

*1:2−1からすぐに追加点され、以後2点差は縮まりませんでしたので。

*2:とか言って決勝で負けたりして……

*3:試合に足繁く通う人だけが―モチロン、それは素晴らしいサポート行為ですが―サポーターじゃないです。TVでJの試合を見る。仲間内で話題に出す。こうしてブログに書く。それで立派にサポーターであると、そう思いますよぼかぁ。

*4:終戦のあの状況はなんかの嫌がらせだと思います。主にレッズファンに対する。

*5:後からなら何とでも言えるの見本。まあ、予感くらいはありました。ただ「来期ACL参加券」まで失うとは思ってませんでしたが

*6:かつて中田英寿選手が日韓W杯の対トルコ戦で「このままでは勝てないとわかっていたが、とにかく前線にボールを送った。何があるかわからないのがサッカーだから」と仰っていましたが、そんな気持ちです。

*7:どうでも良いですが、最終戦のスコアは、いくらなんでも、冗談がきついと思います。そこまで覚悟は出来ません。