空気と水の次に必要なのは本屋と古本屋。

買い物ついでに、ふと思い立って今年初めての古本屋巡り。いつ行っても、ブックオフは店員の声がうるせえです。人が入ってくる度何かに追われるように全店員が「いらっしゃいませ」。活気溢れる接客*1ってハッキリ言って神経症的な対応に思えてなりませんが盗聴器はどこに仕掛けられてるんでしょう? 聞く所によると、ブックオフは底辺から這い上がっていく度に時給がアップする某ナルド方式を採用しているようですが、恐らくはそれが諸悪の根源です。接客態度みたいな定量化し難い技術を一律査定しようとすれば、どうしたって減点方式になりがち。そう、「忠誠心」の評価がえてして減点方式*2であるのと同じ事です。結果として、接客に一番大事なモノが置き去りにされています。ってゆうか立ち読みし辛い買いづらいんですけど*3。ほっといてもらえませんか?
 一件目のブックオフは空振りだったので、ほんだらけへ。これまたいつも思うんですが、ブックオフには古本屋独特の、あのどこかすえた臭いがしませんよね。あの臭いは私の中では「掘り出し物がありそうな雰囲気」とセットになってるので、常々物足らないなぁと感じてます。
 どうでも良いですが、ほんだらけ様へ業務連絡。ふと何気なく、たまたま偶然覗いてみた「性愛文化」コーナーに、ブライアン・キーの『メディア・セックス*4が並んでいましたが、あの本は「トンデモ」コーナーの方が相応しいです。「性愛」は関係ないです面白いからそのままにしておきましたけど。 

 本日の収穫。
 早川文庫「アシモフの科学エッセイシリーズ」2冊。欠けを補充。ただまだ5冊くらい残ってる。
 文庫版『孤独のグルメ』 大判で持ってるけど、巻末のエッセイ狙いで。新装版は購入するかどうか現在煩悶中。
 
 なんか物足りなかったんで、本屋に寄って『ユッカ』を購入。

ユッカ (電撃コミックス EX 電撃4コマコレクション)

ユッカ (電撃コミックス EX 電撃4コマコレクション)

表紙はこんな感じ。大切なことなので二回繰り返します。
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 「なんとなくゲーム系4コママンガ」電撃4コマ(電撃プレイステーション(DPS)のオマケ冊子)連載中の作品。Nテンドー信者の私にはDPSなんぞ無用もいいとこなんですが、電撃4コマは一時期読んでました*5。きっかけは菅野(天晴れカッポーレ*6)博之の名前を執筆陣に見つけた事だったんですが、当時の電撃4コマはゆるい中にもキャラに不思議な存在感がある作品が多く、その内菅野の微妙に残念な漫画より他の作品に目がいくようになりました。中でも伊藤勇太の『お茶の間三国志・町内版』と祥人(さちと)の『日がな半日ゲーム部暮らし』は素晴らしく、2人ともキャラに今少し華があったら多分あずまんが大王ぱにぽにになれたんじゃないかと半ば本気で妄想しております。結局三国志の方は残念ながら自然消滅的にフェードアウトしてしまいましたが。それを期に電撃4コマは読むのを止めました。
 ゲーム部の方は晴れて単行本化したので、4冊とも購入しております。 で、『ユッカ』はゲーム部の後に連載した祥人さんの新作です。発売は去年だったんですが、前作のイメージが残っていて、今まで購入に踏み切れませんでした。まあ、こう言う機会に買う為に敢えて残しておいた「本屋貯本」です。
 さて。いざ読んでみると、ゲーム系「あるある」がメインだった前作に比べて、テーマが拡散しています。キャラに比重がかかっている印象ですね。元々キャラに存在感のある人でしたが、今作でそれに磨きがかかっているのを確認しました。女子校が舞台の前作ほど「時間のながれ」を感じませんが、その分ストーリーの展開が……まあ停滞しているようですが、それはこれから、でしょう。それと、表紙と「ユッカ」というタイトルで前作の雪華(4巻向かって左の人)との関連を疑いましたが、パラレルだそうで安心(?)しました。
 面白かったです←結論。前作のファンの方で私のように尻込みしている人には、大丈夫購入して良いです、と保証しておきましょう。
 4コマはどうも、と言う人には無理強いしませが、祥人さんは安心して読めるタイプの作家なので*7ゲームに興味ある方無い方、どちらの方にもお薦めいたします。是非ご一読を。
 それにしても、伊藤勇太さんは今、どこにいるんでしょうねぇ。
 

*1:曲がりなりにも本やなんですから活気より静寂が欲しいです。音楽も要らん!

*2:何かを賞賛する事はあくまで主観的なことなので周りの納得が得にくく、それに対してやってない事を非難することは、単に事実の指摘なのだから納得が得られやすい、と。そう言えば歓迎の横断幕に使われた某将軍様の写真を「雨に濡れる」と泣きながら引き下ろした某美女軍団にも、この減点方式の陰がちらついて見えました。得点方式なら、やらないことは単に現状維持ですが、減点方式なら、やらないことは不忠と判断されます。しんどそうですね。

*3:因みに、私が今までで一番買い辛かった本は空也in不思議の園(WonderLand)』めるへんめーかー著 MyBirthdayコミック。どこを切っても見事に恥ずかしいです。結構面白かったですが

*4:クラッカーのリッツにはSEXと言う文字が巧妙に隠されている、とか主張する本。その筋では古典的名著

*5:コンビニにコネがあったので、返本時に貰ったりとか。今入手しようと思うなら古本屋を丹念に探すくらいしかないですね。この間たまたま見つけましたが、一冊50円というのはオマケ冊子として安いのか高いのか。

*6:SFマインド溢れる素晴らしいマンガ。私の心のマンガベスト10に入る名作。古本屋で見かけたら是非是非ご一読を。

*7:安心できないタイプの作家代表がヒラマツ・ミノル。この人のマンガはとっても面白いですが決して気を許してはいけません。未読の方には絶対にお薦めしません。読まないなら、最初から一生読まない方がその人のためです……