選択しているのはランチだけではない

　こう見えても私はモラトリアムモラリストなので(正確には、なんちゃってモラリスト（小心派）)、こう言う話を読んでしまうとランチの選択に影響せざるを得ない訳でして。ちょっと昔ですがすき家ねん、フェアトレード - 地下生活者の手遊び

経営者が正しい行動をし続けるインセンティブを持つ為には、消費者の選択がとても重要だということは分かるよね？
（中略）
ステークスホルダーとしての消費者の意識が「１００円でハンバーガーやコーヒーが飲めたら従業員の待遇とかどうでもいいや」という水準に留まっていると、マクドナルドには舐められているわけで、マクドナルド的には社会的に十分な水準の社会的責任を果たすつもりはないって事だよね。
（中略）
だが、ここでもし、消費者がその不快感故にモスに鞍替えする選択が経営上無視できないほど増えたりしたら、その時こそ本当に社会的責任をもった対応をせざるを得なくなるんじゃない？

　ニャー言ってないのは、引用した所が引用だからです。
　ここで話題になっているのは、マクドナルドの「名ばかり店長」の問題。マクド側の対応を批判しつつ、経営陣に圧力をかけるためには、何より消費者側が行動を起こさないといけない、という話に繋がっています。労働者の側に立つなら――それは労働市場の質を維持する意味で自分に返ってくる問題でもあるけれど――経営陣が無視し得ないアクトを起こす必要がある。要するにボイコットですが。
　舐めた対応しくさる企業には、その都度それ相応の対応をしないと、経営者に舐められて当然、という話ですね。私はチーズバーガー頼んで素バーガー入ってたら黙ってお家でプロセスチーズ乗せて無かったことにする超草食系ですが、そう言う対応はお店の改善には繋がりません確かに。

つまりは、今の社会のモラルの在り様がこの水準に留まっているとしたら、その責任は誰にあるのかという事に思い当たらないといけないということでもある。
消費者としての選択、市民として企業に社会正義を果たさせる事、そして自分がやれる社会的責任を果たすこと。

　お昼のメニューをモスにするかマクドにするか、そんなつまらない選択の積み重ねが、社会のモラルに繋がっているということです。正直、色々考えるのはなかなかメンドクサイですが、まあ社会変革のチャンスだと前向きに捉えましょう。
　と言う訳で、エントリーに共感した私はその日以降、マクドナルド（とすき屋）断ちしてたんですが、先日こんな動きがありました。asahi.com（朝日新聞社）：名ばかり店長訴訟が和解　マック側１千万円支払いへ

残業代や労働時間管理の対象外となる管理監督者かどうかが争われた訴訟の控訴審は１８日、東京高裁で和解が成立した。会社側は、高野さんが管理監督者には当たらない「名ばかり店長」だったことを認め、不払いの残業代など約１千万円を支払う。
（中略）
日本マクドナルドも制度変更を迫られ、昨年８月から店長を管理監督者から外し、残業代も支払うようになった。

　どうでも良いですが、この店長バーガーが美味しそうな顔ですね。
　こっちの記事の方が、もあ・せんせーしょなるです。流石産経クオリティ。“名ばかり店長”裁判、関係悪化でも　マック愛「生涯一店長」

毎月のように営業目標をクリアする一方、平均残業時間は軒並み８０時間超え。２カ月連続休日ゼロもザラで、月２〜３回は店の駐車場に止めた車内で寝泊まりするほど過酷な勤務を強いられた。手のしびれを訴えた医師に「脳梗塞（こうそく）の一歩手前」と診断され、提訴を決断した。
提訴後の「行動評価」は常に事実上の最低ランク。２０年の１審判決後は再教育プログラムにも強制的に組み込まれ、自分より年下でキャリアも少ない本社社員の監視下に置かれた。「店長会議では満座の席上で、『会社に文句があるなら辞めてから言うのがスジだ』などと経営陣から直接批判もされました」
（中略）
それでも高野氏は「会社も仕事も大好き。現在、そして将来の店長たちの労働環境を改善したいから闘ってきた以上、私自身は絶対に会社を辞めません。マクドナルドに定年はありませんから、体が続く限り仕事を続けますよ」と“生涯一店長宣言”している。

　で、今日の夕飯はビッグマック。正直ビッグマック、と言うよりあの愛しいピクルスがなけりゃマクドなんざ消えて無くなっても一向に構わないんですが、どうしてモスバーガーにはピクルスが入ってないのかしらん。久しぶりに食べたビッグマックとポテトM、大変美味しゅうございました。今変に胸焼けしてますが。
　

　ところで。アクセス解析を読むと結構「マクドナルド　添加物」の検索で当ブログにお越し下さるかたがいらっしゃるのですが、申し訳ない、添加物に関する情報は今回全く手に入りませんでした。テイクアウトなら何らかの情報が手に入るだろうと思っていたのですが。
　別に毒喰わしてる訳でもあるまいに。隠すから痛くもない腹を探られるんですよ。