下町グルメの聖地へ。

T-3don2009-07-30

 私事で申し訳無いのですが、来月そうそう転職する事が決まり、現在準備期間と言う名の長期休暇を楽しんでおります。言わば1人エンドレス・セブン。ま、これは現実ですので7月の後にはしっかり8月が来るんですけどネ。爆破されろ
 と、言う訳で一夏の思い出作り&ダイエットを兼ねて、以前サバを読んだおよそ50キロの自転車旅行を敢行してきました。目的地は銀座砂町商店街。今回はちゃんと事前にキョリ則で計測しましたよ。あー行ってコー行って、と。
 総計は42km。……まいいや。

前準備

 40キロを超える旅程なので、途中休憩と給水が絶対に必要です。今回は入念に準備しました。
 クーラーバックに入っているペットボトルは水&ウメジュース*1。どちらも凍らせておきます。ウメジュースは濃いめに作って、溶けたらもう一方のお水を足し無限に錬金術しよう、と言う腹づもりです。甘酸っぱいウメジュースは、一口で肉体と精神をリフレッシュします。ヘタなスポーツ飲料よりずっといいです。
夏場は、加えてでっかいペットボトルに水を入れと持っていくと、手を洗ったりタオル濡らしたり、うがいや頭からかぶったりと、何かと重宝です。重いですけど。
 タオルは二枚。一枚はクーラーバックに突っ込んでおくと、気温や体温が上がりすぎて危ない時、首に巻いたりして冷やす事ができます。自転車の場合、汗さえかいていれば走ることで空冷できます。熱射病対策の基本は、こまめな給水です。ビールの事はいったん忘れてグビグビいきましょう。


 
準備が済んだら愛車をチェック。見よ!曇天号の勇姿!

 何が「新」かと言うと、後輪をタフロードCTとか言うタイヤに交換しました。ブロックに擦ったか何かしたらしく、横っちょに傷が入っていたので、これを機会に「良い方のタイヤ」を入れて貰いました。タイヤ側面の傷は結構見過ごしがちですが、傷がチューブに食い込んで走行中突然パンクしたりするので(実話)、早めに交換して下さいね。
 注目点はもう一つ。荷物を前カゴに入れていますが、これは少しでも重心が前に来るようにとの配慮です。重い荷物はなるたけ前。ハンドルが取られやすくなりますが、走りがかなり違ってきますよ?

おでんと焼き鳥の聖地を目指して

 さて、天気は絶好の曇天日和。もういつ降ってもおかしくないような良い天気です。俺たちの門出を祝福しているようじゃないか、相棒!
 曇「下らない事コいてるヒマでペダルをコげ」
 はっはっは、ペダルは「踏む」と表現すると通っぽいぞ?相棒。
 先ずルートを確認。日光街道をひたすら南下し、適当な所で左折。明治通りに出てまた南下、と。楽勝。
 最初の関門は千住新橋。千住橋と紛らわしいですが荒川を越えるかなり大きな橋です。

 半分以上渡って、向こう側が見えてきました。不気味にそびえるビル群。この橋の向こうには、一体何が待ち受けているのか……(答え:千住寿町)。
 快調に飛ばす曇天号。ん?そろそろ左折した方が良いかな?
 曇「っておい、地図はどうした」
 ……あ。
 だ、大丈夫。基本ルートは覚えてるし、こう勘が告げるまま走らせていけばたちまち――

 浅草到着
 曇「全然目的地と違うじゃないか!」
 良いじゃないか相棒。ホラご覧?あれが有名なアサヒビールのうん――スーパードライホールだよ。いやぁ、どう見ても燃えさかる炎にしか見えないね?
 曇「……ググって確かめたような口ぶりだな」
 いやいや、わざわざググらなくても一目瞭然だよあのオブジェは。誰か反対しなかったんだろうか。
 それはそれとして。東京都は要所要所に市街地図が設置してあって、自転車旅行者に取ってはかなりポイント高いです。他県にもある事はありますが、東京ほど力入ってませんね。まあ、だからこそ地図無しでも慌てず騒がず旅を続けているのですが。
 浅草を越え、隅田川を渡って適当に道を右、左。
 ……明治通りはどっち?
 曇「目的を見失って無軌道に突っ走ってるからだ。お前の人生と同じだ」
 はっはっは。相棒、どさくさ紛れで俺の人生全否定してないか?
 こんな時にはコンビニです。そこがコンビニである限り、絶対に地図が置いてあります。
 折良く経過時間も2時間弱。計画通りなら到着時刻一息入れましょう。
 と言う事で手近なリッチャンローソンに待避。地図を立ち読みさせて貰って、ついでにお菓子を購入、休憩します。何だ、この道まっすぐ行けば明治通りじゃん。
 曇「曲がろうとしてたけどな」
 過去より未来に目を向けようぜ、相棒。
 目的地までもうすぐ。はやる気持ちを抑えきれずに快走する曇天号。行く道が分かっていると言うのは重要ですね。確信して踏めないと走りがよたります。
 そんなこんなで。
 およそ2時間半で無事到着しました。迷ったり浅草観光した時間を考えるとかなり順調なペースだったかと思います。
 曇「それを順調と見なすお前の認識がそもそも――」
 思います!
 
 

砂町銀座商店街 再訪

 さて、はるばるやってきました砂町銀座商店街。ここに来るのは二度目です。前回は一族で端から端まで歩きながら、ビールを傾けつつおでんと焼き鳥とコロッケとフランクフルトと唐揚げとお赤飯と漬け物と佃煮ととにかく目に付くB級なグルメを当たるを幸い薙ぎ倒して行きましたが、今回は曇天号と一緒。って言うか、食べ歩き御法度だったみたい。ゴメンね知らなかったから。
 最初のお目当ては、入り口入ってすぐの所にある焼き鳥屋肉の中島。結構有名なお店です。とにかくズラッと並んだ焼き鳥が壮観で、それを自分でチョイスしていく方式、辛味噌を付けてくれるのが個人的にヒットでした。
 ただ今日は残念ながらお休み。そう言えば、もう一つの行列店「魚勝」も水曜は定休みたいです。
 丼「ふん、普段の行いが――おいっ!名前!」
 馬鹿者。下町グルメの聖地に敬意を表さんか。
 まあ、考えてみれば、御陰で人もそんなに込んでなくて曇天号を引き連れても悠々通れるのは良かったですね。敢えて水曜狙いもアリかも知れませんそもそも自転車で2時間じゃ鮮魚は無理だし。
 と、何だか揚げ物が美味しそうなお肉屋さんが。ミートショップ サトウ。入り口から割とすぐの所。ここで早速最初のお買い物。ハムカツとジャンボメンチにジャンボコロッケ。これが本当にジャンボ。取り敢えずパスポートよりかは大きかったです。衣厚めの下町風味。
 勿論、これで終わりじゃありません。お総菜屋(キンピラと茄子のお漬け物がすごく美味しそうだった)、お豆腐屋を眺めつつ更に進入して、二軒並んだ焼き鳥屋を発見しました。
 
 向かって左が「おか田」右が「地鶏の店鳥光」。どちらもズラッと各種焼き鳥が並んでいます。頼もしい限り。勿論、両方買って味見です。
 自然飼育の地鶏が売りな「鳥光」は、言うだけあって歯ごたえプリプリな鶏肉に飴色のよく育ったタレが絡み、これは人生で5本の指に入る焼き鳥ですよ。手羽先の照り焼きとかチキンロールも良い色。ただ、美味しい分ちょっとお高め(と言っても120円とかですが)です。それとおばちゃんがちょっと無愛想かな。
 「おか田」は自分でチョイス系、何より嬉しいのは店舗の脇に食べていってねスペース(ビール冷えてます250円)が設置してあるとこ。自転車でなけりゃ絶対ココに根っこ生やしてます。ねぎま・ボンジリ・せせりと揃っている焼き鳥は塩タレ全品100円! まあ流石に、お味は「鳥光」にちょっと落ちますが、それでも十分満足できるおいしさ。オヤジさんもとても愛想良く、どっちと言われるとコッチを贔屓したくなりますね、わたしゃ。
 仲良く三本ずつ購入(一本はその場で消費)。

うーん、旨い。
 

 本日の目的は焼き鳥とおでん。「手づくりの店 さかい」で焼き餃子(5個入りちょっと小ぶりながらカリカリジューシーな餃子が200円!)を買って、もう一つの目的「おでん」を目指します。
 ありました。増英蒲鉾店
 まあ、見て下さいこの光景。
 
 自家製薩摩揚げは揚げたそばからどんどん売れていきます。つまり揚げたて
 これは、絶対ビールに合います。揚げたてを生姜醤油ないし辛子醤油でぱくっ、と。ネギと鰹節を散らしたりなんかして……
 呑「ジャンボメンチ。ジャンボコロッケ。ハムカツ」
 ……わかってるよう。
 しょうがないので(?)、お目当てのおでんだけで我慢しておきます。
 各種練り製品(私、おでんはシュウマイ揚げが大好物)はじめ、ココのおでんは味が染みまくってる上に安くてすごいボリュームです。特に大根とジャガイモ。

 これ、器に収まらなかったんで半分に切りました。切って尚この大きさ。味付けは勿論東京下町風。ただし昆布も効いてます。
 

 まだまだ、商店街は半分ほど。ですが、取り敢えず目的は達成しました。
 時間もほどよく押しているので、この辺でUターンして帰路につく事に。この季節、早め早めに行動しないと雨に祟られたりしますので。
 曇「お前が言うか、捻くれた雨男」
 そして、お前が言うか相棒。
 まだ日があるうちに出発。帰り道はほぼ一本道。
 曇「本来行きもほぼ一本道だったんだがな」
 迷いようがない道で迷ってこそ、方向音痴。
 しかし、無念の無事帰宅。一本道だし。
 お風呂に入って、今日の成果を早速確認。体重計を……よしバッチリ痩せてるぞ。
 自転車は効率の良い乗り物なのですぐにダイエットとはいきませんが、ま5時間弱も乗ってりゃそりゃ痩せますわな。
 で、こっちの成果も確認。どすん。

…………ダイエット? 何かカロリー計算するのもイヤですが。
 ぱっと貯めてぱっと使う。これが下町江戸っ子の「粋」という奴なのでしょう、と今日は無理目に落として。次は寒い時期に行って、おでんと煮込みでやりたいですね。

*1:ウメシロップを水(炭酸)でわったもの。我が家の夏の定番。その内レシピを公開しますね例によって適当ですが