最高のビール

前回、オチにもやしもん・武藤さんの名台詞を引用しました。ビールとは何か、悩んでいた武藤さんはとある外国の催し物の写真を見て、「笑顔が一番似合う飲み物」と言う結論にたどり着きます。
その催し物こそドイツはミュンヘンで毎年9月の半ばから10月にかけて行われる、今年で200周年のお祭り「オクトーバーフェスト」です。
解説は宏岡さんにお願いしましょう。

「ただひたすらビールを飲む」。わかりやすいですね。
で。その世界最大のビールの祭典オクトーバーフェストが、今、日比谷でやってます。
日比谷オクトーバーフェスト2010

今年で早や5回目の開催となる日比谷オクトーバーフェスト。年を追うごとに年々規模を拡大しています。
今年は3種類のビールが日比谷初登場!!
「Prost!!」の大勢の声が日比谷公園に響き渡る事間違いなし。
食べて飲んで踊って歌って、10日間盛り上がろう!!

血管にホップが効いた麦汁が流れてるワタクシ。こんなモノ見せられた日にゃあ、行かなければそりゃ中の人が入れ替わってると言わざるを得ないでしょう。と言う事で、取るモノも取り敢えず*1オープニングに馳せ参じた次第です。

日比谷オクトーバーフェスト2010

天気は快晴。しかも関東では今年初の真夏日を記録するという、なんていうか最高のビール日和です。
開催場所は日比谷公園の噴水広場。緑が多くて気持ちいいですね。

どもどこからともなく香辛料の好いたらしい香りが……。た、たまらん
日比谷通り側の日比谷門にはちゃんとオクトーバーフェストの看板が。

到着したのはオープニング予定の17:00より30分ほど前。でも、あれ? 何故か既に始まって――ってこうしちゃおられん!
入り口でドイツの旅行パンフ――飛行機乗ると読めるアレ――他を手渡され、いざビールの海へ!!
 
やはりお目当ては普段飲む機会の少ない、ドイツビールの生。
まあ、開幕前なので当然と言えば当然なのですが、それほど人は出ていません。
問題無くベンチを確保でき、さあ、さっきから良い匂いを漂わせてドイツと言ったらビールとソーセージとザワークラウトでしょう!

ソーセージを積み上げた天国みたいなお店は「ザート商会」。この後存在感あるアイコンでお馴染みのたっぷりタラコしいめさんと、入れ替わりに食の安全情報ブログオイリオohira-yさんと合流の予定だったので、奮発して全部盛りこと「フランツグリルソーセージプレート」2000円とオリーブ・ピクルス600円400円をゲット。
そして最初のビールはお隣ブースの「アイエムエーエンタープライズ」でMunchner Weisse ミュンヘナー ヴァイスビールをチョイス。

何でも400年近い歴史も持つミュンヘン№1ヴァイスビール(白ビール)だそうで。いわゆる白濁系、なんですがこれが実に軽やかなお味。酵母の甘い香りとクセのない後味で、私は赤ん坊の頃これを飲んで育ったに違いありません。
なお、ビールは大体1000円前後のお値段。買う時にグラスのデポジットとして、別に1000円が必要です。このお金はグラスを返却すれば戻って来るので慌てないように。
ソーセージは緻密な肉質でどれもコンガリと焼けてます。特に、太めでカレー粉がかかって皮がパリッと裂けてるカリーブルストがめっちゃ美味しかったですね。因みに一番上に乗っかってるふっといのはドイツの定番ブレッツェル。大粒の塩がまぶしてあって、しょっぱくて良いおつまみになります。ピクルスやオリーブも、さりげない箸休め的なおつまみとして実に有効でした。
で、これは声を大にして言いたいんですが。ソーセージにはザワークラウトを付けなければならない法律を、早く日本は成立させるべきです。これがまたビールに合うんだわ。
まあ、どれもこれも鉄板でビールを呼ぶつまみばかりですが、他にも

こんなグリム童話に出てきそうな厚切りベーコンやポテト、牛肉のビール煮なんて料理もあった模様。詳しくはこちら参照の事ですがまあ、2、3日中には制覇してやろうと思ってますいや必ずする。

無事しいめさんとも合流してめでたく2杯目。

「富士桜高原ビール」のオクトーバーフェストメルツェン(限定ビール)。本場オクトーバーフェストで飲まれる琥珀色のビールです。
これが旨い! ほのかにカラメル風味なんですが実に香ばしく、飲む干した後に麦の香りが口の中に広がって行きます。う〜ん、旨いなぁ。


ところで。
オクトーバーフェストと言ったらおっぱい素敵な民族衣装ですが、モチロンここ日比谷にもいらっしゃいましたよ。

……このなまものは、いったい何でしょう? 
気を取り直して。

素敵ですね。
外国の方も多数お見えになっていました。

なお、歩き飲み・両手にビールはここではデフォですので。私もやってみましたが、これが実にクセになります。


いや〜……しかし、良い天気。そよ風。周りに緑。噴水のそばと、このロケーションはホント最強ですねぇ。しかも本場のソーセージにビール。生まれて良かった。


そんなこんなで良い感じに歓談しているうちに6:00をまわり、しいめさんがohira-yさんとバトンタッチする頃、気が付くと周りはすっかり喧噪に包まれていました。ベンチが埋め尽くされ、ビールを買うのに長蛇の列ができ、あちらこちらで立ち宴会が。夜の帳がおりライトアップが始まる頃、オクトーバーフェストは佳境に突入します。

何を買うにも30分待ち。そんな中、一軒だけあったワインブースは思いっきり閑古鳥が鳴いてました。流石はビールの祭典。
園内ではほぼ15分おきに「アインプロージッ、アインプロージッ」とドイツ乾杯音頭が流れていて、「einアイン zwei ツヴァイ drei ドライ g‘suffa ! ズッファ!! Prost プロースト!!」と皆で乾杯するんですが*2、この乾杯が宴がたけなわってくると共に盛り上がっていきます。最後はもうこんな感じ。

こーゆー行きずりの一体感と言うのもなかなかいいですね。


閉幕も近いし、追加するにしても長蛇の列なので、相談してohira-yさんとは一杯じっくり飲んだだけで、まだ喧噪さめやらぬ日比谷公園を後にしました。



最高の環境で飲む、最強のビール。幸福な人生とは、こういう忘れられない一杯の積み重ねだと呑み助なみつどんは思います。

ドイツ居酒屋 J’sベッカライ

ドイツ居酒屋 J’sベッカライHP(食べログ
……とか言って、河岸を変えただけなんですけどね。しょせん呑み助だし
最初は有楽町のガード下、日比谷シャンティ前の「レネップ」の方に行ったんですが、何か満員で「一品サービスしますぜ旦那?」と言う事だったのでメニューが同じ姉妹店の方に案内してもらいました。最初はお姉ちゃんだったのが野郎にリレーしてしかも4人がかりのバトンだったのでちょっと不安でしたが、最終的にちゃんと新橋の「ドイツ居酒屋 J’sベッカライ」に到着して一安心。一駅かよ。
ちょっと手狭ですが、なかなか雰囲気のある良いお店です。で、当然

なんかオススメに樽生ピルスとあったので頼んだんですが、グラスを見るとどうやらビットブルガー ピルスだったようです。液色が見えないのは物足りませんが、陶製ジョッキも良いモノですね。一杯588円。
お味はウルケルのような繊細さはないものの苦味ばしった薫り高い飲み口、ザックリした喉越し後味のモルト風味、なんだか「質実剛健」なビールです。
さて。ドイツと言えば、ソーセージの他に忘れてならないのがアイスバインジャーマンポテト。どちらも私の大好物なんですが。

どすん。これで2000円弱。何気に粒マスタードが瓶ごと付いてきます。
これがもう、無茶苦茶に旨い! ビールにこの上なく合う。進む進む。
調子に乗って2杯目。

アインベッカー・マイ・ウア・ボック。元祖ボックとも言うべきたいそう歴史あるビール、らしいです。これも香ばしい、ホップが薫り高い飲み応えバツグンのビールでした。最近この馬鹿野郎千秋様に凝ってるらしいohira-yさん向けに絵で解説するなら

と言う喉越し。値段は酔っ払ってた為不明。多分1000円位?
で。追加で注文したジャーマンポテト(グリル)が、これまた絶品で。

なにこれ、あまい。
カリッと仕上がったポテトにフライドオニオンとベーコンがかかっていて、なんて言うかこれはもう絶対ビール!という料理。うまい。うまするぎ。
サービスでチョイスした、豚のパン粉焼き

これもなかなかに美味しかった。いやあ良いお店ですな。
日比谷オクトーバーフェストが最高のロケーションで飲む最高のビールなら、ここは最強のおつまみで飲む最高のビールですね。


そんな訳で。一日中目尻が下がりっぱなしな一日でした。また行くぞ!

*1:仕事とか仕事とかお仕事とか

*2:大体ドライ!でフライング乾杯しちゃって、その後もう一度乾杯し直すと言うのが現地の作法です。ま、みんないい加減酔っ払ってるし……