おかしなダイエット 〜正しいダイエット編 きのうなに食べた?〜 

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思い返せば
去年の9月に始まったこのシリーズ。
あれから8ヶ月――長いような短いような…。


どらねこ「でも3回しか掲載してないよね?」
ポニョ子「つーか、前回から半年近く放置だったのはスルーか」
モニョ子「散発エントリーでは、シリーズと認めて貰えないのでは?」
みつどん「前と後ろにリンク張るからダイジョブ。後から来た人は更新が開いてるとか気にしないし。終わっちゃえばどうゆう並びでも「コンテンツ」だから。」
ポニョ子「相変わらず、生臭いわねアンタ…」


「おか科」執筆陣様の黙認皆様からの熱い声援により、当ブログのキラータイトルとして成長した「危ないダイエット」シリーズ。
……。
誠に残念ですが。
今回、最終章とさせて頂きます。


どらねこ「最終――ようやく肩の荷が下りた、下りるなぁと言うのが本音ダヨ」
みつどん「結構尺があって大変なんですよ。まあでも、最終となると感慨深いです」
モニョ子「でも、私も最終か、いや最終章に呼ばれて良かったんでしょうか?」
ミツドン「いやぁ、ぶっちゃけこの面子突っ込み役足りないから。」
ポニョ子「…………どうでもいいけど。あんた達、今回で終わらせる気無いでしょう?

前回までにヲコツタコト
斜め上なメニューと客を人とも思わないウェイトレスで一部好事家に支持される名もない居酒屋……その地下に、「南千住研究所Z」はある。なお最終章にもなって居酒屋の屋号が設定されてない事実は私を軽く打ちのめしている。
裸電球がぶら下がった食料倉庫兼事務所で、今日も起死回生逆転ホームラン的ダイエットランチを完成させるべく、四苦八苦する3人と1匹であった。


登場人物

  • みつどん地の文メニュー開発担当。社長の無茶ぶりに耐えかねて転職。いろいろあって現在地下に幽閉中。どうしてこうなった。36キロのダイエットに成功した経験あり。ただしめいっぱいリバウンドしている。隠れオタクなオッサン。
  • どらねこ:元スーパー勤務。栄養アドバイザーとして店長にスカウトされた宇宙生物。地球にはこの世のキレイごとを暴きにやって来た、訳ではないらしい。キノコをこよなく愛し、たけのこの里にはキノコが生えている!」と主張して止まない。
  • ポニ.ョ子:お店と客を暴力で支配しているWelcome to this crazy Time系ウェイトレス。口より足が先に出るタイプ。良い子でも悪い子でもないお客にはわりかし普通に接客する。こう見えて結構面倒見が良く実は尽くすタイプ、とは本人談。
  • モニョ子:ポニョ子の年の離れた妹。ポニョ子に欠けている部分をフォローし続けたらずいぶん優秀になってしまった。けいおん!の平沢 憂は他人とは思えない。可憐で落ち着いた良い子。何より、待望の常識人

水を飲んでも太る?

モニョ子(以下 モ)「今回は、皆さんの経験を生かした効果的なダイエットをご教授頂けると聞いてきたのですが……」
どらねこ(以降 ど)「いやぁ、前回も言ったケド全然太ってないじゃないモニョ子ちゃん。太ってないよ? むしろ太った方がいいって。肥えろって」
ポニョ子(以後 ポ)「えぇーでもぉ私ってばぁけっこうプニプニだしぃ、お腹ぽっこりだしぃぃ、やばいってゆうかー」
ミツドン(今後 み)「そうだねヤバイね。ってゆうか無理な若作りが聞いてて痛々し」
ポ「せいっ」
モ「…………ミツドンさん、口から金属音を発しながら向こうに転がっていったんですが、大丈夫でしょうか?」
「う、うん大丈夫じゃないかな男性機能以外は。」
ポ「ホラさっさと始める!」


「まずは基本を押さえておこうかな。人はどうして太るのでしょうか?」
み「……それが人間の業だから」
ポ「美しさは罪だから」
モ「えーと、運動不足と食べ過ぎ、でしょうか」
「うん、ひと言でいうとそういう事だね。つまり『摂取カロリーが消費カロリーを上回る』ことがぜい肉が付く直接的な原因で、逆に言うとどんなにカロリーとっても消費を上回りさえしなければ太る事はない。」
ポ「え〜そうかなぁ。私なんて水を飲んでも太る損な体質よ? 「私って何食べても太らない人なのぉ〜」とか抜かすふざけた体質の持ち主だっているじゃない」
「太りやすい体質・太りにくい体質があるのはその通り。でも、お水だけ飲んで太るなんて事はそれこそ物理的にあり得ないよ。脂肪細胞だって材料がなければ作れないし」
み「水を飲めば体重計の目盛りは右に動く、でもそれと太るってのはまた別、ってことですね。筋肉は脂肪に比べると重いから筋肉を鍛えると体重は増加する傾向があるけど、ボディビルダーは普通デブとは呼ばない。」
モ「お二人が仰る事は分かるのですが……。『水太り』とも言いますよね。細胞の水分保有量が増えたらその分、お肉がたるんだりするんじゃないですか?」
ポ「そうそう。それが言いたかったの」
み「う〜ん、ホメオスタシスの関係でそんな劇的に水分保有量が変化するとは思えないけど……」
「お水を取りすぎればトイレが近くなるし、足りなければ喉が渇く。健康な人では、体の水分量はキチンと調整されてほぼ一定に保たれているんだよ。サウナで汗を流して・・・というのは一時的には体重が落ちるけど、その後水を飲めば元に戻っちゃうから痩せる効果は殆どないね。」
み「閃いた! そこで水代わりに利尿作用があるビールを飲めば、水分が吸収され難いからダイエットに――!」
「無理して水分を絞っちゃうと深刻な脱水症状、なんて事もあるよ。逆に一気に飲み過ぎれば水中毒を起こすし、どちらも生死に関わるから十分気を付けないと。あと、サウナとか暑い地方・季節の方が痩せるような印象あるけど、寒い処の方が冷えた体を暖めようと「震える」から余計なエネルギーを使うんだよね。『温かいスープで痩せる』みたいな記事も見かけた事あるケドね、実際は冷たい食べ物体に入れた方が同じエネルギー量なら太りにくいんじゃないかな?」
み「寒い方が痩せる……寒い…南極? 閃いた! 「極寒ダイエットランチ南極2号」!」
ポ「こら、その2号はどこから湧いて出た。」
み「-30℃の店内で、甲状腺ホルモン焼き定食にデザートはかき氷。オマケに冷え冷えビールを……これぞエビデンスに基づいたダイエット! 略してED!……ED!?
「(ナーバスになってるなぁ)Evidence Based DietでEBDにすればいいじゃない。」
モ「体を壊す系のダイエットはダメですってば。……では、水を飲んで細胞が水太りする、と言う事はないんですね」
「心臓のポンプ機能の低下や腎臓の病気で浮腫、細胞に余計な水分が貯まって膨らんだ状態になる事もあるけど、そうなったら病気の治療やナトリウム制限等の対処が必要だね。多分、太った「プクプク」感が水風船みたいに水がたまっているイメージがあって、それで水太りって概念ができたんじゃないかな。」
ポ「ええー? でもじっさいお水しか飲まなくても太るわよー。」
み「…とは言っても、お水だけしか口に入れない訳じゃないでしょ?」
ポ「そりゃあ、まあね。」
み「一日に何を食べたか、書き出してみたら? 水と言い張ってるけど「私にとってはお水よ。マスター、もっと強い奴頂戴」的な飲料かもしれないし」
「確かに、実際に摂取カロリーと消費カロリーを算出してみるのが手っ取り早いね。論より証拠。百聞は一見にしかず」
モ「面白そうですね。私も協力します。」
ポ「えええーめんどくさーい」
み「(誰の為にやってんだよ)でも、自分が口に入れてるモノって普段は意外と意識してない事が多いんだよ。カロリー計算はダイエットの基本のき。それだけで痩せるって言うダイエット(計るだけダイエット。レコーディングダイエットもこの系譜)もあるしね」
ポ「んーしょうがないなぁ。いつのを書けばいいの?」
「取り敢えず、直近の三日間にしようか。カロリーを計算するから口に入れたモノは全部、出来るだけ細かく書いてね」
「「「はーい」」」


「……書いて貰ってる間ヒマだから消費カロリーの計算法を説明しよっと。
  一日の消費エネルギー量の概算値は

1日の基礎代謝量×身体活動レベル

  で、求める事ができる。『基礎代謝』って言うのは、生きてるだけで消費するカロリーの事ね。」
み「アジモフ博士が生命を『局地的なエントロピーの減少』と定義してましたね。逆に言うなら、熱力学の法則上エネルギーを注入しないとエントロピーは減少しないので、生命活動を続ける為には必ずエネルギーが必要、となります」
「うん、わかったから、そのとおりだから、どや顔は止めて。放っておくとDynamic equilibrium とか言い出しそうな顔してるし。ふくよかシンイチって感じ?」
モ「最後には、『自然な流れの前に跪く以外にないのです。目の前に置かれた旨いものを食べるのは自然の摂理なのでなすすべは無いのです!』って言い出しそうな勢いです」
み「お二人さーん、此処はオチャラケ曇天日記ですよー。そういうアカデミックなネタとらねこ日誌でやってくれませんかねぇ」
「冗談だよ。ええと『身体活動レベル』は要するに日常的にどれだけ体を動かしているか。目安として強度順に3つの段階に分かれてるね。日本人の食事摂取基準2010を参考にしてみよう」

※日本人の食事摂取基準p54表9 どらねこ改変


み「ふむふむ。一日中パソコンの前でグダグダしている輩が(低い)で、デスクワーク中心のサラリーマンで(普通)、体を使う仕事だと(高い)になるわけだね。」
「……ところで、ちゃんと書いてる?」
み「ハイ、もう終わりました。」
「早っ!」

きのうは何食べた?

「じゃあ、ミツドン君から見てみようか」

ミツドンの場合


ポ「……」
モ「……」
「…………何これ
み「え? 何って、直近三日間の全食事ですが」
「出来るだけ詳細に、って言ったじゃん! ごはん、とか書かれてもカロリー計算できないダロ!」
も「あの、ツッコミ処はそこでしょうか?」
み「ああゴメンゴメン。詳しく書くと」

×月1日
 朝:生姜焼き定食 ご飯×2 豚肉生姜焼き 味噌汁(ジャガイモ・玉ねぎ・ワカメ・葱)ジャガイモサラダ
 夜:甘納豆・カキピー・茶饅頭・玄米茶 
 間食:板チョコ一列

×月2日
 朝:きつねうどん+月見 ほうれん草おひたし いなり寿司
 夜:モンブラン じゃがりこ 源氏パイ×2
 間食:アルフォート×3

×月3日
 朝:和定食 ご飯×2(お茶碗)・味噌汁(シジミ)・焼き魚(鰺干物)・納豆・目玉焼き
 夜:宴会 ビール360×4 明日葉のテンプラ 手羽先竜田揚げ×5 竹輪の磯辺揚げ1本 ナムル 焼き鳥皮×3ボンジリ×2 がんもどきの煮付け×3 お刺身(スモークサーモン5切れ 酢だこ アボガド一個)クラゲの酢の物 トマト もろきゅう 八宝菜 チキンのチーズ重ね焼き チキンのオニオンステーキ 鶏の唐揚げ(竜田揚げとは別)×3 粉ふきいも×5 ニンニク  

み「あと、間食にカップ麺。以上!」
ポ「以上! じゃないでしょう!? どらちゃん白目向いて倒れちゃったわよ」
モ「あの、基本的にごはんを一食しか摂ってないように見えるんですが。なにか願掛けでもしてるんですか?」
み「ううん全然? いやほら、ちょっとダイエットしようと思って。」
モ「ダイエット!?」
み「でもダイエットしてたらお菓子食べられないじゃん?」
ポ「食べられないじゃん、って喰うなよ。しかもそんなハイカロリーな……」
み「カロリー減とお菓子を両立させる良い方法はないか。悩んでいたある日、ある人の言葉が天啓のように響いてきた!『お菓子を食べたければ、食事を抜けばいいじゃない』」
モ「それ逆ですよね。」
み「でも一食抜いたら却って太る、これはもうダイエットの常識。でしょう? そこで私は工夫して、2食抜いてみました
「うう〜ん……君は栄養学に恨みでもあるのか」
ポ「あ、復活した」
「いくらカロリーカットの為とは言え、実質一食で一日に必要な栄養素を摂取するのは無理でしょ実際ぜんぜん足りてないし。大体、ダイエットしてるのに最後の酒池肉林ってのは何!?」
み「お酒の池、(つまみの)お肉をぶら下げた林、という中国の故事に基づいた……」
明らかに聞いてないよねそんな語源。いったい、一食で何日分食べてるのさ。消化不良でお腹壊すでしょう」
み「ん〜〜、まあお酒飲み過ぎるといつもお腹は緩くなるけど。」
ポ「いやそれ、どう考えてもお酒のせいじゃないから。しかも〆のラーメンまで食べてるし」
モ「……総評、お願いします」
論外
み「一刀両断!?」

モニョ子の場合

モ「食事内容があると良いかな、と思って事前に打ち込んでプリントアウトしておいたんです。コレで大丈夫でしょうか?」
「すごーい、しかも誰かさんと違って分量の目安があるから計算もしやすいネ」





「ふむふむ・・・計算すると、平均2100kcalってところだね。ところで、この一年間の体重変動は?」
モ「1kgくらい太ったかも」
「体重1gは大体7kcalに換算されるから、1年間の収支は7000kcalオーバー、くらいかな。この3日間の食事と同じくらい毎日食べていたとすれば、たったの20kcalオーバーだからほんのちょっと我慢するだけで大丈夫だった、ということだね。まぁ、実際はそんなに簡単な話でもないけど」
み「つまり、4日間絶食すればダイジョウブと言う事ですね。」
「どうしてそう極端から極端に走るかな。長く続けるコツは、毎日少しずつ、こつこつと、だよ。ダイエットもそう。ご飯を一口少なくするとか、ドレッシングをノンオイルに変えるとか、お菓子を一個減らすとか。そういう小さい節制で20kcalなんてすぐ達成できるし、一年積み上がればそれが体重1キロの差になるんだ」
み「な、なるほど目から鱗がポロポロとっ! じゃあ私も、2時間おきに食べてるチョコレート習慣とか寝る前欠かさず食べてる果物ゼリーとかお食事後茶漬けタイムとか、少しずつ改善していけば……あれ? どらねこさん?」
モ「また白目向いちゃいましたが」
ポ「アンタはダイエットしてるの? 幕内を目指してるの?」

ポニョ子の場合

ポ「次はアタシの番ね、ホイっ」





「汚い字だなぁ、まるでどらねこの中のヒ・・・いや、なんでもないです」
み「……思ったより少ない?」
「ぽちぽちポチッと。……え〜、大体1900kcal、くらいかなぁ」
ポ「ほら。ほらね〜、やっぱりアタシは食べなくても太る体質なのよ」
モ「あれ? ……この日お姉さん、私より食べていませんでした?」
「一応、一般的な目安量を元に計算してるけど、おかしかった?」
モ「夕食のごはんですけど、どらねこさんどれぐらいで計算しましたか?」
「そりゃ、普通の婦人用茶碗一杯で計算したけど」
モ「お姉さんが書いてる「いっぱい」は、沢山の意味のいっぱいだと思います」
ポ「ちょ、ちょっと何言い出すの。ちゃんと一杯だったじゃないの!     お味噌汁は」
み「つまり、ご飯はいっぱい食べた、と。いやぁ塩辛まで出しておかずが多いな、とは思ったんだよね」
モ「お味噌汁も、「物足りないっ!」って肉じゃがの残りで豚汁にして、ラーメン丼に一杯飲んでました。あと、お姉さん私と一緒に牛丼食べに行くときはいつも大盛り3段重ねのメガ牛丼です」
ポ「それは――こ、コラーゲンよ! いい女にはコラーゲンが必要なの! コミカル☆ケミカルサイエンス♪ アダルトタッチで、ツヤツヤお肌にな〜れ(はーと)」
ミ「キモっ。なんかもう十年遅いって感じ。いやむしろ20ねんッ――」
ポ「20年前じゃ生まれてないわよ!」
み「…ど…どの面の皮で言うか………煮込んだらさぞかし大量のコラーゲンが。っていうか干支を言ってみろ干支を」
ポ「ほほう、まだそんな事を言う元気があるか。……地獄で己の愚かさを噛み締めながらワタシの美しさを永遠に讃え続けるが良い!」

                              ∩___∩、
      ―しばらくお待ち下さい―       ノ!_  !_ ミ,
                            ( '‐"-、_,  ,,.ミ"⌒`ヽ,
                            ⊂_ヽ-⊂__,,_._.___,___⊃

「あ〜〜、ヒトって案外丈夫なものなんだねぇ。天井よりも頑丈…っと」
モ「(ほんとにだいじょぶかしら?)コラーゲンを食事で摂っても意味ないと伺いましたが」
「消化の過程でいったんバラバラになるからね。だからコラーゲン食べるのも牛丼かっ込むのも同じと言えば同じ。もっとも、お肌の張りを維持したいならむしろ栄養バランスと十分な睡眠に気を付けた方が良いと思うなあ。」
み「どらねこ先生! マカは、マカは効くんですか!? あとマムシ亜鉛も!」
ポ「アンタはいっぺんオールデリートされなさい!」
「……これはひどい


モ「……だから、ちゃんと申告しないと問題点がわかりませんよお姉さん。」
ポ「わかったわよう……カキカキ」
「――終わった? じゃ結果を再計算してみるよ・・・うぼっ! 4500kcal!?」
み「うわ。ぶっちゃけありえなーい!」
ポ「アンタにだけは言われたくないわ」
モ「……でも、体重1gは大体7kcalに換算されるんでしたよね。だったらお姉さん、この三日で1キロ、ひとつき10キロは太っちゃう計算じゃないですか?」
み「へー? 結構着痩せするタイプなんだ?」
モ「いくら何でも、そんなに太ったら気が付きます!」
「う〜ん。太った量から余剰kcalを計算する事はできるけど、摂取カロリーからどれ位太るかは消費kcalを見ないと。さっき説明したように、消費kcalは1日の基礎代謝量×身体活動レベルで求められるケド――」
ポ「そんな事言ってたっけ?」
「(しくしく……)基礎代謝は年齢や性別、体重によっても変化するし、身体活動レベルも人によって、ライフスタイルによって全然違ってくるんだ。太ってないのが本当なら、ポニョ子君は消費kcalが大きいのかも。食べても使い切れば後に残らないから……それにしても摂りすぎだと思うケド」
ポ「あによう、私が嘘ついてるっての? ゆっときますけど、そんなウン十キロも太ってはいませんからね。せいぜい、大目に見て、最大値を採用し、誤差を鑑み、耐え難きを耐え忍び難きを忍んで…………一桁?」
み「フムフム、年に9.99キロと。一月で830g強太ってる計算だね」
ポ「なんでそうキワキワの数字を採用するのよ!そんなに太ってない!」
モ「お姉さん落ち着いて。……つまり、ダイエットをキチンと計画するには、入ってくるカロリーだけじゃなくて出ていくエネルギーも考慮しないといけないんですね?」
「その通り! よく運動じゃ痩せない! なんて言うけど、食事の節制と適度な運動はダイエットの両輪だからね。例えば、モニョ子君の余剰だった20kcalも、食事で減らす以外に運動で消費する事もできる。10分ほどの散歩で消費できるから、それを一年続ければ食事を一切減らすことなく1キロ痩せる事ができるよ。まあ、計算上はね」
み「そんなまどろっこしい。自転車で4時間も走ればあっと言う間にお散歩50日分。」
「君はなに、毎日同じ事やったら死んじゃう生き物なの? だいたい4時間走ってる段階であっと言う間じゃないダロ。」
ポ「いずれにせよ、ショボイわね。そんなんで私の消えた摂取カロリーの謎が解けるの?」
「いやいや。確かに形にするのが難しい所だけに実感はしにくいけどね、これが毎日のことだけにバカにできないんだ。詳しく説明すると――」


み「ハイっ、そこまで!」


も「?」
み「おかしなダイエット最終章。お話は佳境に入って参りましたが、そろそろお時間がやって来たようです。ダイエットをする上で欠かせない消費カロリーのお話。この続きは、次回『おかしなダイエット 最終回』で発表したいと思います!」
「「「……」」」
み「…………あれ? 突っ込みは?」
「いや、巻頭からバレバレだったし」

次回予告

数々の困難を乗り越え、遂に究極のダイエットに到達した4人と一匹。


「さりげなく1人増えてるけど、聞いてないよボク」
み「店長じゃないですかね?」
ポ「思いつきで書き散らすの止めなさい」


果たして、彼らは至高のダイエットメニューを完成させる事ができるのか?



み「そんな、今更誰も覚えてない設定持ち出してまとめ感出されても」
ポ「アンタが言うな」


今あかされる、南千住研究所Zの正体、そしてその行方は……!?



「構想も設定も白紙の状態じゃなかったっけ?」
モ「未決事項で、徒に読者を煽るのはどうかと思います」


「おかしなダイエット」シリーズ集大成。遂に第一シーズン完結


ポ「うわ、まだやる気だよ」
み「いや、ここでいったん終わりにするのは本当です。」
モ「信じて良いんですか?」
み「ホントホント。ただ、番外編と外伝の構想があるだけだから。」
「なにそれ、初耳」




おかしな科学―みんながはまる、いい話コワい話

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おかしなダイエット シリーズリンク
おかしなダイエット 〜食べ物はお薬じゃないよ編〜
おかしなダイエット〜ナットク?やれやれ大騒動編〜
おかしなダイエット 〜危ない!? 本当は怖かった危険なダイエット編〜
おかしなダイエット 〜正しいダイエット編 きのうなに食べた?〜
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番外編
おかしなダイエット番外編 〜おせちなダイエット〜 ←コッチも!
おかしなダイエット番外編 〜ダイエットさせよう!〜