医療過誤と的外れな例え話 〜K2シロップを与えず乳幼児を死亡させた助産師の件〜
先頃、このような報道がおこなわれ、反響を呼びました。
「ビタミンK与えず乳児死亡」母親が助産師提訴
生後2か月の女児が死亡したのは、出生後の投与が常識になっているビタミンKを与えなかったためビタミンK欠乏性出血症になったことが原因として、母親(33)が山口市の助産師(43)を相手取り、損害賠償請求訴訟を山口地裁に起こしていることがわかった。
助産師は、ビタミンKの代わりに「自然治癒力を促す」という錠剤を与えていた。錠剤は、助産師が所属する自然療法普及の団体が推奨するものだった。
(中略)
新生児や乳児は血液凝固を補助するビタミンKを十分生成できないことがあるため、厚生労働省は出生直後と生後1週間、同1か月の計3回、ビタミンKを経口投与するよう指針で促している。特に母乳で育てる場合は発症の危険が高いため投与は必須としている。
しかし、母親によると、助産師は最初の2回、ビタミンKを投与せずに錠剤を与え、母親にこれを伝えていなかった。3回目の時に「ビタミンKの代わりに(錠剤を)飲ませる」と説明したという。
助産師が所属する団体は「自らの力で治癒に導く自然療法」をうたい、錠剤について「植物や鉱物などを希釈した液体を小さな砂糖の玉にしみこませたもの。適合すれば自然治癒力が揺り動かされ、体が良い方向へと向かう」と説明している。
YOMIURI ONLINE(読売新聞)
大変痛ましい事件です。親御さんと赤ちゃんには、かける言葉もないですね。
報道されたのは助産師が提訴されたからですが、実はこの件、ホメオパシー・代替医療に関心を持つ向きには割と知られたケースでした。切っ掛けはコチラのエントリーです。助産院は安全? ホメオパシー、レメディの問題>K2シロップの件
K2シロップすら“薬は毒だ”ということで飲ませない助産院・助産師が増えているようです。
(中略)
K2 シロップを飲ませなかったことが原因で、お子さんが脳死状態になったというお母さんからご連絡がありました。
ご本人のご希望で、詳細は伏せさせて貰いますが、簡単にお話だけさせていただくという事をご快諾くださりました、有難うございます。助産師からK2シロップの説明、未投与のリスクなどの説明もなく、
「これ(レメディを見せて)は、K2シロップの代わり。飲ませるね。大丈夫よ〜」
と、出産後すぐのお母さんに考えたり、選択させる機会もないまま、当たり前のようにレメディを助産師に投与されたそうです。
あえてK2シロップを飲ませずに、“K2シロップというレメディ”を飲ませた結果、新生児脳内出血を起こし、ほぼ脳死状態となってしまったそうです。
母子手帳にはK2シロップのレメディを投与した日を、K2シロップ投与日としている為(K2シロップのレメディもシロップ同様に3回投与するらしく、また、投与のタイミングも同じだそうです)、健診等でも医師の方達は問題視されなかったそうです。
私もホメオパシーってなあに?で取り上げました。
「植物や鉱物などを希釈した液体を小さな砂糖の玉にしみこませたもの」これはレメディを強く示唆する説明です。また「適合すれば自然治癒力が揺り動かされ、体が良い方向へと向かう」これもホメオパシーサイドの主張に類似しています。(詳しくはホメオパシーとK2シロップ - ublftboの日記参照。)この件は同じ事件と考えて良いでしょう。少なくともホメオパシー、代替医療絡みの事件である事は間違いなさそうです。
さて。ビタミンK欠乏性出血症とその予防に投与されるK2シロップに関しては百丁森の一軒家(本館) 驚愕!「K2シロップ代わりのレメディ」に詳しいですが、簡単にまとめると
要するに、普通に処置されていれば赤ちゃんは助かった可能性が非常に高い、と言う事です。
何故こんな当たり前の処置を、わざわざ母子手帳に虚偽記載してまで回避したのか。問題の背景にはホメオパス及びその団体と一部の悪質な人物が主導する予防接種を含めた薬物忌避、もっと言うなら現代医療・科学に対する不信が根っこにあります。以前にも書きましたが、ホメオパシー最大の問題点は、その主張が科学と(モチロン医学とも)相反するため通常医療忌避に繋がるところにあり、それが最悪の形で表出したのが今回の件です。
私は、今回の件を「医療ネグレクト医療過誤」であると考えています。
追記2010/07/14
※NATROMさんの御指摘により、「医療ネグレクト」と考えていた今回の件は、「医療過誤」と呼ぶ方がより適切であると判断しました。ぶっちゃけ、ネグレクトをわかっていなかったのは私自身であったというオチが付いてしまい汗顔の至りです。もっとも論旨には影響しないと判断し、そのままにしています。
以下、この両者の違いについて追記します。詳細はコメント欄参照の事。NATROMさん、御指摘ありがとうございます。ブックマーク頂いた皆様や引用されている方には、大変申し訳ありませんでした。
医療過誤と医療ネグレクト
指摘を受け、改めて調べて見ました。
1 医療事故
医療に関わる場所で、医療の全過程において発生するすべての人身事故で、以下の場合を含む。なお、医療従事者の過誤、過失の有無を問わない。
ア 死亡、生命の危険、病状の悪化等の身体的被害及び苦痛、不安等の精神的被害が生じた場合。
イ 患者が廊下で転倒し、負傷した事例のように、医療行為とは直接関係しない場合。
ウ 患者についてだけでなく、注射針の誤刺のように、医療従事者に被害が生じた場合。
2 医療過誤
医療事故の一類型であって、医療従事者が、医療の遂行において、医療的準則に違反して患者に被害を発生させた行為。
http://www1.mhlw.go.jp/topics/sisin/tp1102-1_12.html#no3
上記の定義からわかるとおり、医療過誤とは医療事故の中でも特に医療従事者が「準則に違反」し被害を起こした、より深刻な(というかより責任が大きい)問題を指すようです。今回の件は、医療従事者である助産師がインフォームドコンセントを取らず、また母子手帳に虚偽記載するなどかなり手続き上問題のある行動をしていたようですし、K2シロップの投与は助産師にも普通に勧められている療法です。当然のことながら、レメディでK2シロップを代用していいなどという指示は、一部のホメオパシー団体を除けばされるはずもなく。つまり、医療過誤のケースと考えて間違いありません。
一方、医療ネグレクトですが。
医療ネグレクトとは、以下の1〜5の全てを満たす状況で、子どもに対する医療行為(治療に必要な検査も含む)を行うことに対して保護者が同意しない状態をいう。
1子どもが医療行為を必要等する状態にある
2その医療行為をしない場合、子どもの生命・身体・精神に重大な被害が生じる可能性が高い(重大な被害とは、死亡、身体的後遺症、自傷、他害を意味する)
3その医療行為の有効性と成功率の高さがその時点の医療水準で認められている
4(該当する場合)子どもの状態に対して、保護者が要望する治療方法・対処方法の有効性が保障されていない
5通常であれば理解できる方法と内容で子どもの状態と医療行為について保護者に説明がされている。
http://www.moj.go.jp/content/000048992.pdf
明らかに行為の主体は保護者、つまり、親御さんです。(親権者を含む)保護者による虐待を指す言葉のようですね。
今回の件では、親御さんが通常医療を忌避したとする信頼できる話は上がっていません。にもかかわらず、親御さんが虐待に関わっているかのような印象を誘発する言葉を使用するのは大変に問題があるでしょう。NATROM先生が指摘するように提訴した母親が虐待をしていると受け取られかねない。再度言いますが、そんな事実は全く確認されていません。
しかしながら、私が今回の件で問題としている「公的な資格を持つ医療従事者が、公的な場で代替医療に基づく医療を勝手に行った」「ホメオパシーによって通常の医療が妨げられ、助かる命が救えなかった」この2点とそれに基づく全体の論旨は用語の選択に左右されないと判断致します。*1
本質を外した例え話2題
circledさんのさくっと世界一周計画: ビタミンK欠乏で新生児が死ぬ確率より。素敵なブログタイトルですね。
ビタミンKを与えなかったことでビタミンK欠乏性出血症で乳児が死んだというニュースが何かと話題になっているので、そもそもビタミンK欠乏性出血症で死ぬ確率はどれくらいだったのかを調べてみた。
国立保健医療科学院にリンクのあるこちらの論文:「乳児ビタミンK欠乏性出血症の疫学 わが国における乳児の脳血管疾患による死亡の地域別年次推移に関する分析(PDF)」によれば、1万人の新生児に対し、脳疾患で死亡する確率は0.58〜0.37で、平均的には0.47人/1万人程度。
Wikipediaによれば日本の交通事故死は2009年度で4914人で、人口1億2000万人とした場合の1万人当たりの死亡者数は0.4人/1万人程度なので、新生児を脳疾患で亡くされる人は交通事故にあったようなもの。滅多に無いけどゼロじゃないよ、と。
(中略)
一方で、ビタミンKを新生児に与えなかったことが原因で新生児が死んだって騒ぐと、今度は新生児を抱えた母親が子供にビタミンKを与えなきゃ!と焦って、ビタミンK補給のためのK2シロップを必要以上に与え壊死性腸炎を招いたりする可能性も上がるんじゃないか?という余計な心配も始まります。ビタミンK欠乏性出血症で死んだニュースでこれほど騒げるなら、同じ死亡率を発生させている交通事故のニュースを見て、今すぐ車にのるのをやめさせなきゃ!と騒がないと変に思うのだけど、死亡率一緒なのに、そんなことにはなりませんね。
交通事故を例えに、リスクベネフィットを論じたエントリーです。死亡率等に関して外野から疑問も呈されていますが、そこは本題ではないのでスルー(因みに、私は年間400人という数字を採用しています)。また、ビタミンKを過剰に摂取させる過剰反応を心配していますが(確かに壊死性腸炎を誘発する可能性は一応指摘されています。参照:新生児に対するビタミンKの予防投与)、10年以上前に確立された通常医療を行えばそれで問題無く済む話ですし、飲めば効く!ではなく、飲まなければ大変!という問題で、そのような過剰反応を想起するのは少々無理があるのでは、と考えます。まあ、これも本題とは関係ありませんね。
さて本題。どうやら死亡率が似ていると言うだけで交通事故と対比させているようですが、これはハッキリ言ってしまうと的外れです。両者は決定的に、本質的に違います。最大の相違点は、今回の件は事故ではない、という点です。故意に行われた行為と事故を同一に論じるのは無理があります。ましてリスクベネフィットを論じるなら、偶発的要素が少なく原因も対策も単純なK2シロップ未投与と交通事故のような、対策に掛かるコストが段違いな両者を並べて例えても意味はないでしょう。
再度言いますが。今回の件は、代替医療を信奉し通常医療を忌避した助産師が、行うべき治療を怠った結果起こった医療過誤*2、です。事故ではありません。そして今回の件の本質は、本来なら助かったはずの命が(適切な医療を受けないという)選択の結果失われた、と言う点にあります。飲酒運転や危険運転、ひき逃げなどなら兎も角、大きく交通事故という枠組みで比較しても、それは本質が相通じているとは思えません。
ところで。私の批判は↑で尽きていますが、当該エントリーにはかなり激越な批判が見受けられます。まあ確かに、やや牽強付会というか恣意的というか苦しい論理展開で、それが為にする批判のように受け取られているようですが、それでも人格にまで踏み込んだ批判はやり過ぎです。むろん、リスクベネフィットで論じる事それ自体は別に問題無いでしょう、それこそ被害者家族の前で論じるのでない限り。
さてもう一つ。最近何かと話題な地質学者、早川由紀夫先生(TwitterのID:HayakawaYukio)のツイートを。素敵なアイコンですね。
新生児にビタミンKを投与しなかったときの死亡数を、全国で年間200人だと見積もる。これは山岳遭難による死者数とほぼ同じだ。(中略)そして登山することを日本社会は許している。
http://twitter.com/HayakawaYukio/statuses/18342197934
登山で例え話!斜め上にも程がある(登山だけに)! これには流石に面食らいました。
どうやら背景には、センセー独自の子供観、というか公私感覚があるようです。
@ubitw 新生児の命をどう育むかは、母親と父親(もしくは親権者)に全権委任されていると考えられませんか。新生児はひとりではまったく生きられないのだから。考えることもできない。選択はまったなしです。ビタミンKを摂取するのも選択のうちです。
http://twitter.com/HayakawaYukio/status/18342870275
考えられませんか、と言われたら、考えられません何ですかそのトンデモは、とお答えするしかないですが。一連のツイートを拝見するとこの背景の更に背景には、個人の選択に行政が、と言うか何人も口を挟むべきではない、とする考えがあるようです。
さて。当たり前の事ながらこの例えは今回の件の本質とはかけ離れています。
登山を「日本社会は許している」のは、ひとえに登山が愚行権に基づいて行われるからです。「それが本人の不利益になる事であっても自己責任において行われる一切の行為に、余人は口を挟むべきではない……ただし、他者に危害を加えない限り。」これは自由主義の基本的な考え方で、愚行権とか他者加害の原理とも呼ばれています。
ところで、「自己責任」の部分では他にも必要とされる前提条件があります。
1判断能力のある大人なら、2自分の生命、身体、財産に関して、3他人に危害を及ぼさないかぎり、4たとえその決定が当人にとって不利益なことでも、5自己決定の権限をもつ
愚行権とセットになるもの - 地下生活者の手遊び
1はリスクやコストを把握し理解できる事を前提としている、ということでしょう。また5については選択を自らの意思で行ったかどうか、そも選択肢があったかどうかが問題となります。考えてみれば当たり前で、例えば銃で脅かされて行った行為に自己責任を求めるのはあまりに酷ですし、詐欺師に騙されたお金は返還を要求できます。
今回の件には愚行権が成立する余地が全くありません。親御さんは勝手に処方された、と訴えていますし、リスクを知らされなかったとも訴えています。また、当の助産師からしてリスクを知っていたとは思えず、どうもレメディにK2シロップと同様の効果がある事を確信していたフシがあります(助産師の背景はコチラのエントリーを参照。なぜ助産師がビタミンK投与を怠ったのか - とらねこ日誌)。自己責任の前提条件が成立しないのです。
というか。
ぶっちゃけ、医療ネグレクトや医療過誤に愚行権を持ち出して擁護するのは端的にナンセンスなんですよ。理由は単純で、要するに子供は親御さんの所有物ではないから、です。
子供は、親が自由に扱える「生命、身体、財産」には含まれません。また、子供は危害を禁止されている他者に相当します。
むろん、子供にかわって親権者が決断をする局面は多岐にわたります。親権はとても強い権利で、公権力に易々と介入させて良い権利ではありません。
ありませんが、しかし介入しなければならない局面は確かに存在します。
虐待はその最たる場面で、その場合、社会は速やかに子供を保護する事が望まれています。今の日本の社会に、ですよ。
早い話、子供の権利、特に生命や尊厳に関わる部分は親権者に委任などされては居ません。子供は保護されているのであって、親権者はその保護の方法を委託されているに過ぎない。そもそも、仮に「全権を委任」され愚行権を盾に自分自身と同じ様に子供を扱って良いのならば、親権者によるありとあらゆる虐待が正当化されてしまうでしょう。死に至る決断さえ擁護されてらっしゃるので、センセーの論法だと心中ですら許されなければ筋が通らない。当然、愚行の中には自殺も含まれています。
恐らく。センセーご自身も自分の論がそのような結論に到達するとは自覚なされていないのではないか。いくら何でも、親権者による児童虐待を「日本社会は許している」とは考えていないでしょうし。つまりは、この問題が医療過誤であるという認識がなかったのでしょう。
前提からして間違っている、と言うのが私の結論です。
選択肢が不毛な選挙でモチベーションを保つには
参議院選挙、投票してきました。今日も元気に期日前投票です。
どうも選挙の度に選択肢の不毛を嘆く声が聞こえてきますが、実際今回の選挙でも究極の選択じみている事は否定できない所でして、まあ要するに大変下品な例えで恐縮ですがう○こ味のカレーかカレー味のう○こかどっちを選ぶンだコラ!と迫られたらそりゃまともなモノださんかい、と怒って良いと思います。私は、ウコン味のカレーが良いな。
とは言え、キケンするのもまた健全な民主主義を守ろう的な意味で肩身が狭いしぃ、ってゆーか主権の放棄?みたいなー、とお悩みの方も多いのではないでしょうか*1。
そこで今日は、選挙権を得てより毎回嬉々として投票している不肖ワタクシが、不毛な選択肢でも希望を持って投票するコツを皆様に伝授しようと思います。ええ、大風呂敷です。本気で全然大したこと書いてません。
少しでもマシな方を選ぶ。
マイナス4とマイナス6を選択するのは、そりゃ不毛ですが。そこをグッと踏みとどまって−4を選択しないと、いずれ−32と-40を選択するハメになるのが民主主義というモノです。ちょっとでもマシな方を選ぶ。これは大切な事です。
政策に優先順位を付ける
この政策は駄目、これは気に入らない、と消去法で選んでいては全部の選択肢が消えてしまうのがオチです。その場合、政策に優先順位を付けこれだけは譲れない!という政策以外は薄目で見てみましょう。良かった探しをするつもりで。
政局に参加するつもりで見る
選挙というのは、政党間の政治闘争に積極的に参加できる最大の機会です。ココで某○民党にトドメを刺せたら民○が分裂して保守二大政党体制が崩れるカモ!とか、右な某自○党は左な共産党と同じくらいの勢力が望ましい、とか自分のビジョンにあったシナリオをどう現実の物とするか。一票に託して下さい。ホント、どうにかならんか。
未来に託す
現時点だけではなく、勢力が伸張したら将来的にどのようになるか。そのような視点も有効です。未来は、まだ来てないから未来ってゆうんですよ?
期日前投票は簡単だよ?
最後に、毎回私が利用している期日前投票について説明しておきます。投票と言ったら投票日に行くと決めてる人もいらっしゃるでしょうし、大きな選挙はお祭りですのでそれはそれで大変けっこうだと思います。何より候補者の趨勢をつかんでから投票できますしね。
ただ、期日前投票がとても気楽な投票である事は確かなんです。なにより、何か景品が貰える*2思い立った日にふらりと投票が済ませる。この気楽さがいいです。
勘違いしている人がいるかもしれませんが、事前投票に身分証明書の類は基本的には要りません。自宅に選管から送られた勝ち馬投票券投票用紙の引換券、だったっけ、まあそんなようなモノがあれば無問題です。手間も、最初になにやら小難しそうな名前の用紙に記入しなくちゃいけませんが、なに住所・氏名と今日の日付書き込めばOK。因みに当日投票できない理由は選択肢を丸で囲むだけ、仕事とか旅行でも大丈夫です。多少間違えてもちゃんと係の人が教えてくれるので怯える事はありませんよ私も今日間違えたし。
さあ、明日にでもレッツ投票! ああ、投票場所は市役所にでも聞いて下さいね、市役所で出来ると思いますが。
日本惜敗。でも祝ベスト16!
最近、仕事もネットもリアルでも*1修羅場っていてぶっちゃけブログ書いてるヒマがないんですが、ああそうそうTwitter始めました。MITUDONですヨロピコ*2。このままだと月刊みつどんさえ危うくなりそうなので、これからは思い付いた小ネタを隙を見てバシバシ更新していく事にします。後でエントリーにタグがたまる一方ですが。
日本代表の収支
本日、ついさっきの事ですが、日本代表はW杯南アフリカ大会決勝トーナメントにてパラグアイと戦い、0−0のスコアレスドローで前後半、及び延長戦を終了、PK戦に突入。3ー5で惜しくも敗北を喫しました。尚PK戦決着は今大会初。
と、言う訳で。岡ちゃんの二度目の挑戦は、ベスト16で終了しました。先ずはスタッフ・選手の奮闘に拍手を送りたいと思います。いやぁ、本当に惜しかった!
さて、巷では岡ちゃんジャパンの快進撃に大懺悔大会が開かれているらしいですが、まあ、私のようにサッカー観戦を趣味にしている初年度からのレッズファン(私の体を切ったら、赤い血が流れているんですよ! え、普通?)に言わせたらまだまだ見る目がないですね。因みに、戦前に結果をはてなハイクで予想しているのでリンクして引用しておきましょうか。ああ、ちゃんと日付を確認して下さいね後付けと思われたら不本意ですので。
A.日本代表の今大会グループリーグでの結果は?(2点)
2. グループリーグ敗退も、勝ち点を挙げる。具体的にはデンマーク戦1−1
B.ではグループリーグ3試合での合計得失点差は?(ホールインワン3点、ニアピン1点)
-4
…………
ゴメンなさい。m(_*_)m
まあ、ぶっちゃけ今回の日本代表の快進撃を事前に予想している人はそれほど多くなかったと思います、と開き直る強さがネットで活動し続ける秘訣です。
さて。
私はサッカーにおいて一番大切なパーツは監督であろうと思っていますので、今回岡ちゃん日本には全く期待していませんでした。というより、代役である岡ちゃんに多くを望みすぎ。それを除いても、日本は前回大会で大きな負債を抱えていて、今の代表にはその負債を軽くする事はできないだろうと踏んでいました。
「負債」というのは、例えばリードを守りきれなかった経験とか、本番で子供扱いされた屈辱とか、急にボールが出てきたのでとか色々ありますが、一番大きい負債はベテランとしてチームをまとめる事を期待されていた不世出の天才、中田英寿がまさかの引退でいなくなった事でしょう。
中田英は、今のチームで言うと阿部と長谷部を足したような役割を1人でこなしていた恐るべきお人で、フランスW杯以降の日本は中田のチームと言って良いんですが、逆に言うとポスト中田が非常に問題となる訳です。これまた不世出な名将であるオシム翁の就任はだから日本にとって大変な福音だったんですが、残念な事にオシム前監督はいざこれからチームを確立していこうと言う時に病に倒れてしまいました。
微妙な時期にハンパな状態でバトンタッチされた岡田監督に期待しろって方が無茶ぶりってもんです。私は正直に言うと、今回の大会は日本が負債をこれ以上増やさなければOKだと考えていました。
ところが。
日本は初戦カメルーン戦で、前回オーストラリア戦と同じ様な展開で、今回はしっかりと勝ち切りました。負債を増やすどころか、いきなり一個減らしてしまったんですね。その後も、優勝候補のオランダと後半互角にやり合ったり、本気で攻めてくるデンマークをいなして快勝したり、仕舞いには南米の雄パラグアイと120分間の死闘を繰り広げたり。結果だけを見るなら、日本代表は今回、実に良い経験を積む事ができました。明日に繋がる一歩になる、実り多い大会だったと振り返って思います。
ただし。「結果だけを」とわざわざことわっているように、今回ポスト中田な日本のスタイルは結局身につかなかったと考えた方が良いでしょう。オシムの遺産(縁起でもない表現ですが)と言っても良い「考えながら走るサッカー」の芽は「蝿のようにたかる」今の日本の戦い方に結実し対戦相手には脅威だったでしょうが、これでこれから4年やっていけると思う人は選手含めて誰もいないでしょう。
今回、日本サッカーは勝つ事、負けた事を通して多くを学び、収支は大幅にプラスとなりました。しかし、その成果の多くは「結果」によるんだと言う事を、忘れてはいけません。
おかしなダイエット 〜正しいダイエット編 きのうなに食べた?〜
おかしなダイエット シリーズ一覧はコチラ
思い返せば
去年の9月に始まったこのシリーズ。
あれから8ヶ月――長いような短いような…。
どらねこ「でも3回しか掲載してないよね?」
ポニョ子「つーか、前回から半年近く放置だったのはスルーか」
モニョ子「散発エントリーでは、シリーズと認めて貰えないのでは?」
みつどん「前と後ろにリンク張るからダイジョブ。後から来た人は更新が開いてるとか気にしないし。終わっちゃえばどうゆう並びでも「コンテンツ」だから。」
ポニョ子「相変わらず、生臭いわねアンタ…」
「おか科」執筆陣様の黙認皆様からの熱い声援により、当ブログのキラータイトルとして成長した「危ないダイエット」シリーズ。
……。
誠に残念ですが。
今回、最終章とさせて頂きます。
どらねこ「最終章――ようやく肩の荷が下りた、下りるなぁと言うのが本音ダヨ」
みつどん「結構尺があって大変なんですよ。まあでも、最終章となると感慨深いです」
モニョ子「でも、私も最終か、いや最終章に呼ばれて良かったんでしょうか?」
ミツドン「いやぁ、ぶっちゃけこの面子突っ込み役足りないから。」
ポニョ子「…………どうでもいいけど。あんた達、今回で終わらせる気無いでしょう?」
前回までにヲコツタコト
斜め上なメニューと客を人とも思わないウェイトレスで一部好事家に支持される名もない居酒屋……その地下に、「南千住研究所Z」はある。なお最終章にもなって居酒屋の屋号が設定されてない事実は私を軽く打ちのめしている。
裸電球がぶら下がった食料倉庫兼事務所で、今日も起死回生逆転ホームラン的ダイエットランチを完成させるべく、四苦八苦する3人と1匹であった。
登場人物
- みつどん:
地の文メニュー開発担当。社長の無茶ぶりに耐えかねて転職。いろいろあって現在地下に幽閉中。どうしてこうなった。36キロのダイエットに成功した経験あり。ただしめいっぱいリバウンドしている。隠れオタクなオッサン。
- どらねこ:元スーパー勤務。栄養アドバイザーとして店長にスカウトされた宇宙生物。地球にはこの世のキレイごとを暴きにやって来た、訳ではないらしい。キノコをこよなく愛し、「たけのこの里にはキノコが生えている!」と主張して止まない。
- ポニ.ョ子:お店と客を暴力で支配しているWelcome to this crazy Time系ウェイトレス。口より足が先に出るタイプ。良い子でも悪い子でもないお客にはわりかし普通に接客する。こう見えて結構面倒見が良く実は尽くすタイプ、とは本人談。
- モニョ子:ポニョ子の年の離れた妹。ポニョ子に欠けている部分をフォローし続けたらずいぶん優秀になってしまった。けいおん!の平沢 憂は他人とは思えない。可憐で落ち着いた良い子。何より、待望の常識人。
水を飲んでも太る?
モニョ子(以下 モ)「今回は、皆さんの経験を生かした効果的なダイエットをご教授頂けると聞いてきたのですが……」
どらねこ(以降 ど)「いやぁ、前回も言ったケド全然太ってないじゃないモニョ子ちゃん。太ってないよ? むしろ太った方がいいって。肥えろって」
ポニョ子(以後 ポ)「えぇーでもぉ私ってばぁけっこうプニプニだしぃ、お腹ぽっこりだしぃぃ、やばいってゆうかー」
ミツドン(今後 み)「そうだねヤバイね。ってゆうか無理な若作りが聞いてて痛々し」
ポ「せいっ」
モ「…………ミツドンさん、口から金属音を発しながら向こうに転がっていったんですが、大丈夫でしょうか?」
ど「う、うん大丈夫じゃないかな男性機能以外は。」
ポ「ホラさっさと始める!」
ど「まずは基本を押さえておこうかな。人はどうして太るのでしょうか?」
み「……それが人間の業だから」
ポ「美しさは罪だから」
モ「えーと、運動不足と食べ過ぎ、でしょうか」
ど「うん、ひと言でいうとそういう事だね。つまり『摂取カロリーが消費カロリーを上回る』ことがぜい肉が付く直接的な原因で、逆に言うとどんなにカロリーとっても消費を上回りさえしなければ太る事はない。」
ポ「え〜そうかなぁ。私なんて水を飲んでも太る損な体質よ? 「私って何食べても太らない人なのぉ〜」とか抜かすふざけた体質の持ち主だっているじゃない」
ど「太りやすい体質・太りにくい体質があるのはその通り。でも、お水だけ飲んで太るなんて事はそれこそ物理的にあり得ないよ。脂肪細胞だって材料がなければ作れないし」
み「水を飲めば体重計の目盛りは右に動く、でもそれと太るってのはまた別、ってことですね。筋肉は脂肪に比べると重いから筋肉を鍛えると体重は増加する傾向があるけど、ボディビルダーは普通デブとは呼ばない。」
モ「お二人が仰る事は分かるのですが……。『水太り』とも言いますよね。細胞の水分保有量が増えたらその分、お肉がたるんだりするんじゃないですか?」
ポ「そうそう。それが言いたかったの」
み「う〜ん、ホメオスタシスの関係でそんな劇的に水分保有量が変化するとは思えないけど……」
ど「お水を取りすぎればトイレが近くなるし、足りなければ喉が渇く。健康な人では、体の水分量はキチンと調整されてほぼ一定に保たれているんだよ。サウナで汗を流して・・・というのは一時的には体重が落ちるけど、その後水を飲めば元に戻っちゃうから痩せる効果は殆どないね。」
み「閃いた! そこで水代わりに利尿作用があるビールを飲めば、水分が吸収され難いからダイエットに――!」
ど「無理して水分を絞っちゃうと深刻な脱水症状、なんて事もあるよ。逆に一気に飲み過ぎれば水中毒を起こすし、どちらも生死に関わるから十分気を付けないと。あと、サウナとか暑い地方・季節の方が痩せるような印象あるけど、寒い処の方が冷えた体を暖めようと「震える」から余計なエネルギーを使うんだよね。『温かいスープで痩せる』みたいな記事も見かけた事あるケドね、実際は冷たい食べ物体に入れた方が同じエネルギー量なら太りにくいんじゃないかな?」
み「寒い方が痩せる……寒い…南極? 閃いた! 「極寒ダイエットランチ南極2号」!」
ポ「こら、その2号はどこから湧いて出た。」
み「-30℃の店内で、甲状腺ホルモン焼き定食にデザートはかき氷。オマケに冷え冷えビールを……これぞエビデンスに基づいたダイエット! 略してED!……ED!?」
ど「(ナーバスになってるなぁ)Evidence Based DietでEBDにすればいいじゃない。」
モ「体を壊す系のダイエットはダメですってば。……では、水を飲んで細胞が水太りする、と言う事はないんですね」
ど「心臓のポンプ機能の低下や腎臓の病気で浮腫、細胞に余計な水分が貯まって膨らんだ状態になる事もあるけど、そうなったら病気の治療やナトリウム制限等の対処が必要だね。多分、太った「プクプク」感が水風船みたいに水がたまっているイメージがあって、それで水太りって概念ができたんじゃないかな。」
ポ「ええー? でもじっさいお水しか飲まなくても太るわよー。」
み「…とは言っても、お水だけしか口に入れない訳じゃないでしょ?」
ポ「そりゃあ、まあね。」
み「一日に何を食べたか、書き出してみたら? 水と言い張ってるけど「私にとってはお水よ。マスター、もっと強い奴頂戴」的な飲料かもしれないし」
ど「確かに、実際に摂取カロリーと消費カロリーを算出してみるのが手っ取り早いね。論より証拠。百聞は一見にしかず」
モ「面白そうですね。私も協力します。」
ポ「えええーめんどくさーい」
み「(誰の為にやってんだよ)でも、自分が口に入れてるモノって普段は意外と意識してない事が多いんだよ。カロリー計算はダイエットの基本のき。それだけで痩せるって言うダイエット(計るだけダイエット。レコーディングダイエットもこの系譜)もあるしね」
ポ「んーしょうがないなぁ。いつのを書けばいいの?」
ど「取り敢えず、直近の三日間にしようか。カロリーを計算するから口に入れたモノは全部、出来るだけ細かく書いてね」
み・ポ・モ「「「はーい」」」
ど「……書いて貰ってる間ヒマだから消費カロリーの計算法を説明しよっと。
一日の消費エネルギー量の概算値は
で、求める事ができる。『基礎代謝』って言うのは、生きてるだけで消費するカロリーの事ね。」
み「アジモフ博士が生命を『局地的なエントロピーの減少』と定義してましたね。逆に言うなら、熱力学の法則上エネルギーを注入しないとエントロピーは減少しないので、生命活動を続ける為には必ずエネルギーが必要、となります」
ど「うん、わかったから、そのとおりだから、どや顔は止めて。放っておくとDynamic equilibrium とか言い出しそうな顔してるし。ふくよかシンイチって感じ?」
モ「最後には、『自然な流れの前に跪く以外にないのです。目の前に置かれた旨いものを食べるのは自然の摂理なのでなすすべは無いのです!』って言い出しそうな勢いです」
み「お二人さーん、此処はオチャラケ曇天日記ですよー。そういうアカデミックなネタはとらねこ日誌でやってくれませんかねぇ」
ど「冗談だよ。ええと『身体活動レベル』は要するに日常的にどれだけ体を動かしているか。目安として強度順に3つの段階に分かれてるね。日本人の食事摂取基準2010を参考にしてみよう」
※日本人の食事摂取基準p54表9 どらねこ改変
み「ふむふむ。一日中パソコンの前でグダグダしている輩が(低い)で、デスクワーク中心のサラリーマンで(普通)、体を使う仕事だと(高い)になるわけだね。」
ど「……ところで、ちゃんと書いてる?」
み「ハイ、もう終わりました。」
ど「早っ!」
きのうは何食べた?
ど「じゃあ、ミツドン君から見てみようか」
ミツドンの場合
ポ「……」
モ「……」
ど「…………何これ」
み「え? 何って、直近三日間の全食事ですが」
ど「出来るだけ詳細に、って言ったじゃん! ごはん、とか書かれてもカロリー計算できないダロ!」
も「あの、ツッコミ処はそこでしょうか?」
み「ああゴメンゴメン。詳しく書くと」
×月1日
朝:生姜焼き定食 ご飯×2 豚肉生姜焼き 味噌汁(ジャガイモ・玉ねぎ・ワカメ・葱)ジャガイモサラダ
夜:甘納豆・カキピー・茶饅頭・玄米茶
間食:板チョコ一列×月2日
朝:きつねうどん+月見 ほうれん草おひたし いなり寿司
夜:モンブラン じゃがりこ 源氏パイ×2
間食:アルフォート×3×月3日
朝:和定食 ご飯×2(お茶碗)・味噌汁(シジミ)・焼き魚(鰺干物)・納豆・目玉焼き
夜:宴会 ビール360×4 明日葉のテンプラ 手羽先竜田揚げ×5 竹輪の磯辺揚げ1本 ナムル 焼き鳥皮×3ボンジリ×2 がんもどきの煮付け×3 お刺身(スモークサーモン5切れ 酢だこ アボガド一個)クラゲの酢の物 トマト もろきゅう 八宝菜 チキンのチーズ重ね焼き チキンのオニオンステーキ 鶏の唐揚げ(竜田揚げとは別)×3 粉ふきいも×5 ニンニク
み「あと、間食にカップ麺。以上!」
ポ「以上! じゃないでしょう!? どらちゃん白目向いて倒れちゃったわよ」
モ「あの、基本的にごはんを一食しか摂ってないように見えるんですが。なにか願掛けでもしてるんですか?」
み「ううん全然? いやほら、ちょっとダイエットしようと思って。」
モ「ダイエット!?」
み「でもダイエットしてたらお菓子食べられないじゃん?」
ポ「食べられないじゃん、って喰うなよ。しかもそんなハイカロリーな……」
み「カロリー減とお菓子を両立させる良い方法はないか。悩んでいたある日、ある人の言葉が天啓のように響いてきた!『お菓子を食べたければ、食事を抜けばいいじゃない』」
モ「それ逆ですよね。」
み「でも一食抜いたら却って太る、これはもうダイエットの常識。でしょう? そこで私は工夫して、2食抜いてみました」
ど「うう〜ん……君は栄養学に恨みでもあるのか」
ポ「あ、復活した」
ど「いくらカロリーカットの為とは言え、実質一食で一日に必要な栄養素を摂取するのは無理でしょ実際ぜんぜん足りてないし。大体、ダイエットしてるのに最後の酒池肉林ってのは何!?」
み「お酒の池、(つまみの)お肉をぶら下げた林、という中国の故事に基づいた……」
ど「明らかに聞いてないよねそんな語源。いったい、一食で何日分食べてるのさ。消化不良でお腹壊すでしょう」
み「ん〜〜、まあお酒飲み過ぎるといつもお腹は緩くなるけど。」
ポ「いやそれ、どう考えてもお酒のせいじゃないから。しかも〆のラーメンまで食べてるし」
モ「……総評、お願いします」
ど「論外」
み「一刀両断!?」
モニョ子の場合
モ「食事内容があると良いかな、と思って事前に打ち込んでプリントアウトしておいたんです。コレで大丈夫でしょうか?」
ど「すごーい、しかも誰かさんと違って分量の目安があるから計算もしやすいネ」
ど「ふむふむ・・・計算すると、平均2100kcalってところだね。ところで、この一年間の体重変動は?」
モ「1kgくらい太ったかも」
ど「体重1gは大体7kcalに換算されるから、1年間の収支は7000kcalオーバー、くらいかな。この3日間の食事と同じくらい毎日食べていたとすれば、たったの20kcalオーバーだからほんのちょっと我慢するだけで大丈夫だった、ということだね。まぁ、実際はそんなに簡単な話でもないけど」
み「つまり、4日間絶食すればダイジョウブと言う事ですね。」
ど「どうしてそう極端から極端に走るかな。長く続けるコツは、毎日少しずつ、こつこつと、だよ。ダイエットもそう。ご飯を一口少なくするとか、ドレッシングをノンオイルに変えるとか、お菓子を一個減らすとか。そういう小さい節制で20kcalなんてすぐ達成できるし、一年積み上がればそれが体重1キロの差になるんだ」
み「な、なるほど目から鱗がポロポロとっ! じゃあ私も、2時間おきに食べてるチョコレート習慣とか寝る前欠かさず食べてる果物ゼリーとかお食事後茶漬けタイムとか、少しずつ改善していけば……あれ? どらねこさん?」
モ「また白目向いちゃいましたが」
ポ「アンタはダイエットしてるの? 幕内を目指してるの?」
ポニョ子の場合
ポ「次はアタシの番ね、ホイっ」
ど「汚い字だなぁ、まるでどらねこの中のヒ・・・いや、なんでもないです」
み「……思ったより少ない?」
ど「ぽちぽちポチッと。……え〜、大体1900kcal、くらいかなぁ」
ポ「ほら。ほらね〜、やっぱりアタシは食べなくても太る体質なのよ」
モ「あれ? ……この日お姉さん、私より食べていませんでした?」
ど「一応、一般的な目安量を元に計算してるけど、おかしかった?」
モ「夕食のごはんですけど、どらねこさんどれぐらいで計算しましたか?」
ど「そりゃ、普通の婦人用茶碗一杯で計算したけど」
モ「お姉さんが書いてる「いっぱい」は、沢山の意味のいっぱいだと思います」
ポ「ちょ、ちょっと何言い出すの。ちゃんと一杯だったじゃないの! お味噌汁は」
み「つまり、ご飯はいっぱい食べた、と。いやぁ塩辛まで出しておかずが多いな、とは思ったんだよね」
モ「お味噌汁も、「物足りないっ!」って肉じゃがの残りで豚汁にして、ラーメン丼に一杯飲んでました。あと、お姉さん私と一緒に牛丼食べに行くときはいつも大盛り3段重ねのメガ牛丼です」
ポ「それは――こ、コラーゲンよ! いい女にはコラーゲンが必要なの! コミカル☆ケミカルサイエンス♪ アダルトタッチで、ツヤツヤお肌にな〜れ(はーと)」
ミ「キモっ。なんかもう十年遅いって感じ。いやむしろ20ねんッ――」
ポ「20年前じゃ生まれてないわよ!」
み「…ど…どの面の皮で言うか………煮込んだらさぞかし大量のコラーゲンが。っていうか干支を言ってみろ干支を」
ポ「ほほう、まだそんな事を言う元気があるか。……地獄で己の愚かさを噛み締めながらワタシの美しさを永遠に讃え続けるが良い!」
∩___∩、
―しばらくお待ち下さい― ノ!_ !_ ミ,
( '‐"-、_, ,,.ミ"⌒`ヽ,
⊂_ヽ-⊂__,,_._.___,___⊃
ど「あ〜〜、ヒトって案外丈夫なものなんだねぇ。天井よりも頑丈…っと」
モ「(ほんとにだいじょぶかしら?)コラーゲンを食事で摂っても意味ないと伺いましたが」
ど「消化の過程でいったんバラバラになるからね。だからコラーゲン食べるのも牛丼かっ込むのも同じと言えば同じ。もっとも、お肌の張りを維持したいならむしろ栄養バランスと十分な睡眠に気を付けた方が良いと思うなあ。」
み「どらねこ先生! マカは、マカは効くんですか!? あとマムシ! 亜鉛も!」
ポ「アンタはいっぺんオールデリートされなさい!」
ど「……これはひどい」
モ「……だから、ちゃんと申告しないと問題点がわかりませんよお姉さん。」
ポ「わかったわよう……カキカキ」
ど「――終わった? じゃ結果を再計算してみるよ・・・うぼっ! 4500kcal!?」
み「うわ。ぶっちゃけありえなーい!」
ポ「アンタにだけは言われたくないわ」
モ「……でも、体重1gは大体7kcalに換算されるんでしたよね。だったらお姉さん、この三日で1キロ、ひとつき10キロは太っちゃう計算じゃないですか?」
み「へー? 結構着痩せするタイプなんだ?」
モ「いくら何でも、そんなに太ったら気が付きます!」
ど「う〜ん。太った量から余剰kcalを計算する事はできるけど、摂取カロリーからどれ位太るかは消費kcalを見ないと。さっき説明したように、消費kcalは1日の基礎代謝量×身体活動レベルで求められるケド――」
ポ「そんな事言ってたっけ?」
ど「(しくしく……)基礎代謝は年齢や性別、体重によっても変化するし、身体活動レベルも人によって、ライフスタイルによって全然違ってくるんだ。太ってないのが本当なら、ポニョ子君は消費kcalが大きいのかも。食べても使い切れば後に残らないから……それにしても摂りすぎだと思うケド」
ポ「あによう、私が嘘ついてるっての? ゆっときますけど、そんなウン十キロも太ってはいませんからね。せいぜい、大目に見て、最大値を採用し、誤差を鑑み、耐え難きを耐え忍び難きを忍んで…………一桁?」
み「フムフム、年に9.99キロと。一月で830g強太ってる計算だね」
ポ「なんでそうキワキワの数字を採用するのよ!そんなに太ってない!」
モ「お姉さん落ち着いて。……つまり、ダイエットをキチンと計画するには、入ってくるカロリーだけじゃなくて出ていくエネルギーも考慮しないといけないんですね?」
ど「その通り! よく運動じゃ痩せない! なんて言うけど、食事の節制と適度な運動はダイエットの両輪だからね。例えば、モニョ子君の余剰だった20kcalも、食事で減らす以外に運動で消費する事もできる。10分ほどの散歩で消費できるから、それを一年続ければ食事を一切減らすことなく1キロ痩せる事ができるよ。まあ、計算上はね」
み「そんなまどろっこしい。自転車で4時間も走ればあっと言う間にお散歩50日分。」
ど「君はなに、毎日同じ事やったら死んじゃう生き物なの? だいたい4時間走ってる段階であっと言う間じゃないダロ。」
ポ「いずれにせよ、ショボイわね。そんなんで私の消えた摂取カロリーの謎が解けるの?」
ど「いやいや。確かに形にするのが難しい所だけに実感はしにくいけどね、これが毎日のことだけにバカにできないんだ。詳しく説明すると――」
み「ハイっ、そこまで!」
も「?」
み「おかしなダイエット最終章。お話は佳境に入って参りましたが、そろそろお時間がやって来たようです。ダイエットをする上で欠かせない消費カロリーのお話。この続きは、次回『おかしなダイエット 最終回』で発表したいと思います!」
どポモ「「「……」」」
み「…………あれ? 突っ込みは?」
ど「いや、巻頭からバレバレだったし」
次回予告
数々の困難を乗り越え、遂に究極のダイエットに到達した4人と一匹。
ど「さりげなく1人増えてるけど、聞いてないよボク」
み「店長じゃないですかね?」
ポ「思いつきで書き散らすの止めなさい」
果たして、彼らは至高のダイエットメニューを完成させる事ができるのか?
み「そんな、今更誰も覚えてない設定持ち出してまとめ感出されても」
ポ「アンタが言うな」
今あかされる、南千住研究所Zの正体、そしてその行方は……!?
ど「構想も設定も白紙の状態じゃなかったっけ?」
モ「未決事項で、徒に読者を煽るのはどうかと思います」
「おかしなダイエット」シリーズ集大成。遂に第一シーズン完結。
ポ「うわ、まだやる気だよ」
み「いや、ここでいったん終わりにするのは本当です。」
モ「信じて良いんですか?」
み「ホントホント。ただ、番外編と外伝の構想があるだけだから。」
ど「なにそれ、初耳」
- 作者: 菊池誠,渋谷研究所X
- 出版社/メーカー: 楽工社
- 発売日: 2009/07/01
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おかしなダイエット シリーズリンク
おかしなダイエット 〜食べ物はお薬じゃないよ編〜
おかしなダイエット〜ナットク?やれやれ大騒動編〜
おかしなダイエット 〜危ない!? 本当は怖かった危険なダイエット編〜
おかしなダイエット 〜正しいダイエット編 きのうなに食べた?〜
おかしなダイエット 〜正しいダイエット編 食べないばかりがダイエットじゃない!?〜 ←NEXT!
番外編
おかしなダイエット番外編 〜おせちなダイエット〜 ←コッチも!
おかしなダイエット番外編 〜ダイエットさせよう!〜
最高のビール
前回、オチにもやしもん・武藤さんの名台詞を引用しました。ビールとは何か、悩んでいた武藤さんはとある外国の催し物の写真を見て、「笑顔が一番似合う飲み物」と言う結論にたどり着きます。
その催し物こそドイツはミュンヘンで毎年9月の半ばから10月にかけて行われる、今年で200周年のお祭り「オクトーバーフェスト」です。
解説は宏岡さんにお願いしましょう。
「ただひたすらビールを飲む」。わかりやすいですね。
で。その世界最大のビールの祭典オクトーバーフェストが、今、日比谷でやってます。
日比谷オクトーバーフェスト2010
今年で早や5回目の開催となる日比谷オクトーバーフェスト。年を追うごとに年々規模を拡大しています。
今年は3種類のビールが日比谷初登場!!
「Prost!!」の大勢の声が日比谷公園に響き渡る事間違いなし。
食べて飲んで踊って歌って、10日間盛り上がろう!!
血管にホップが効いた麦汁が流れてるワタクシ。こんなモノ見せられた日にゃあ、行かなければそりゃ中の人が入れ替わってると言わざるを得ないでしょう。と言う事で、取るモノも取り敢えず*1オープニングに馳せ参じた次第です。
日比谷オクトーバーフェスト2010
天気は快晴。しかも関東では今年初の真夏日を記録するという、なんていうか最高のビール日和です。
開催場所は日比谷公園の噴水広場。緑が多くて気持ちいいですね。
どもどこからともなく香辛料の好いたらしい香りが……。た、たまらん。
日比谷通り側の日比谷門にはちゃんとオクトーバーフェストの看板が。
到着したのはオープニング予定の17:00より30分ほど前。でも、あれ? 何故か既に始まって――ってこうしちゃおられん!
入り口でドイツの旅行パンフ――飛行機乗ると読めるアレ――他を手渡され、いざビールの海へ!!
やはりお目当ては普段飲む機会の少ない、ドイツビールの生。
まあ、開幕前なので当然と言えば当然なのですが、それほど人は出ていません。
問題無くベンチを確保でき、さあ、さっきから良い匂いを漂わせてドイツと言ったらビールとソーセージとザワークラウトでしょう!
ソーセージを積み上げた天国みたいなお店は「ザート商会」。この後存在感あるアイコンでお馴染みのたっぷりタラコしいめさんと、入れ替わりに食の安全情報ブログオイリオohira-yさんと合流の予定だったので、奮発して全部盛りこと「フランツグリルソーセージプレート」2000円とオリーブ・ピクルス600円400円をゲット。
そして最初のビールはお隣ブースの「アイエムエーエンタープライズ」でMunchner Weisse ミュンヘナー ヴァイスビールをチョイス。
何でも400年近い歴史も持つミュンヘン№1ヴァイスビール(白ビール)だそうで。いわゆる白濁系、なんですがこれが実に軽やかなお味。酵母の甘い香りとクセのない後味で、私は赤ん坊の頃これを飲んで育ったに違いありません。
なお、ビールは大体1000円前後のお値段。買う時にグラスのデポジットとして、別に1000円が必要です。このお金はグラスを返却すれば戻って来るので慌てないように。
ソーセージは緻密な肉質でどれもコンガリと焼けてます。特に、太めでカレー粉がかかって皮がパリッと裂けてるカリーブルストがめっちゃ美味しかったですね。因みに一番上に乗っかってるふっといのはドイツの定番ブレッツェル。大粒の塩がまぶしてあって、しょっぱくて良いおつまみになります。ピクルスやオリーブも、さりげない箸休め的なおつまみとして実に有効でした。
で、これは声を大にして言いたいんですが。ソーセージにはザワークラウトを付けなければならない法律を、早く日本は成立させるべきです。これがまたビールに合うんだわ。
まあ、どれもこれも鉄板でビールを呼ぶつまみばかりですが、他にも
こんなグリム童話に出てきそうな厚切りベーコンやポテト、牛肉のビール煮なんて料理もあった模様。詳しくはこちら参照の事ですがまあ、2、3日中には制覇してやろうと思ってますいや必ずする。
無事しいめさんとも合流してめでたく2杯目。
「富士桜高原ビール」のオクトーバーフェストメルツェン(限定ビール)。本場オクトーバーフェストで飲まれる琥珀色のビールです。
これが旨い! ほのかにカラメル風味なんですが実に香ばしく、飲む干した後に麦の香りが口の中に広がって行きます。う〜ん、旨いなぁ。
ところで。
オクトーバーフェストと言ったらおっぱい素敵な民族衣装ですが、モチロンここ日比谷にもいらっしゃいましたよ。
……このなまものは、いったい何でしょう?
気を取り直して。
素敵ですね。
外国の方も多数お見えになっていました。
なお、歩き飲み・両手にビールはここではデフォですので。私もやってみましたが、これが実にクセになります。
いや〜……しかし、良い天気。そよ風。周りに緑。噴水のそばと、このロケーションはホント最強ですねぇ。しかも本場のソーセージにビール。生まれて良かった。
そんなこんなで良い感じに歓談しているうちに6:00をまわり、しいめさんがohira-yさんとバトンタッチする頃、気が付くと周りはすっかり喧噪に包まれていました。ベンチが埋め尽くされ、ビールを買うのに長蛇の列ができ、あちらこちらで立ち宴会が。夜の帳がおりライトアップが始まる頃、オクトーバーフェストは佳境に突入します。
何を買うにも30分待ち。そんな中、一軒だけあったワインブースは思いっきり閑古鳥が鳴いてました。流石はビールの祭典。
園内ではほぼ15分おきに「アインプロージッ、アインプロージッ」とドイツ乾杯音頭が流れていて、「einアイン zwei ツヴァイ drei ドライ g‘suffa ! ズッファ!! Prost プロースト!!」と皆で乾杯するんですが*2、この乾杯が宴がたけなわってくると共に盛り上がっていきます。最後はもうこんな感じ。
こーゆー行きずりの一体感と言うのもなかなかいいですね。
閉幕も近いし、追加するにしても長蛇の列なので、相談してohira-yさんとは一杯じっくり飲んだだけで、まだ喧噪さめやらぬ日比谷公園を後にしました。
最高の環境で飲む、最強のビール。幸福な人生とは、こういう忘れられない一杯の積み重ねだと呑み助なみつどんは思います。
ドイツ居酒屋 J’sベッカライ
ドイツ居酒屋 J’sベッカライHP(食べログ)
……とか言って、河岸を変えただけなんですけどね。しょせん呑み助だし。
最初は有楽町のガード下、日比谷シャンティ前の「レネップ」の方に行ったんですが、何か満員で「一品サービスしますぜ旦那?」と言う事だったのでメニューが同じ姉妹店の方に案内してもらいました。最初はお姉ちゃんだったのが野郎にリレーしてしかも4人がかりのバトンだったのでちょっと不安でしたが、最終的にちゃんと新橋の「ドイツ居酒屋 J’sベッカライ」に到着して一安心。一駅かよ。
ちょっと手狭ですが、なかなか雰囲気のある良いお店です。で、当然
なんかオススメに樽生ピルスとあったので頼んだんですが、グラスを見るとどうやらビットブルガー ピルスだったようです。液色が見えないのは物足りませんが、陶製ジョッキも良いモノですね。一杯588円。
お味はウルケルのような繊細さはないものの苦味ばしった薫り高い飲み口、ザックリした喉越し後味のモルト風味、なんだか「質実剛健」なビールです。
さて。ドイツと言えば、ソーセージの他に忘れてならないのがアイスバインとジャーマンポテト。どちらも私の大好物なんですが。
どすん。これで2000円弱。何気に粒マスタードが瓶ごと付いてきます。
これがもう、無茶苦茶に旨い! ビールにこの上なく合う。進む進む。
調子に乗って2杯目。
アインベッカー・マイ・ウア・ボック。元祖ボックとも言うべきたいそう歴史あるビール、らしいです。これも香ばしい、ホップが薫り高い飲み応えバツグンのビールでした。最近この馬鹿野郎千秋様に凝ってるらしいohira-yさん向けに絵で解説するなら
と言う喉越し。値段は酔っ払ってた為不明。多分1000円位?
で。追加で注文したジャーマンポテト(グリル)が、これまた絶品で。
なにこれ、あまい。
カリッと仕上がったポテトにフライドオニオンとベーコンがかかっていて、なんて言うかこれはもう絶対ビール!という料理。うまい。うまするぎ。
サービスでチョイスした、豚のパン粉焼き
これもなかなかに美味しかった。いやあ良いお店ですな。
日比谷オクトーバーフェストが最高のロケーションで飲む最高のビールなら、ここは最強のおつまみで飲む最高のビールですね。
そんな訳で。一日中目尻が下がりっぱなしな一日でした。また行くぞ!
賞味期限1年前のビールを飲んでみた
いやぁ、最近すっかり暑くなってきましたね。ビールが美味しい季節の到来です。
……ああ、この→写真は読者サービスしばらく家にいた甥っ子です。どことなく出川哲朗に似て可愛い、と言ったらお母さん(妹)に怒られましたが、しばらく賑やかでしたよ特に真夜中。
さて、しばらく強力目覚ましっぷりを発揮していたボンレスハムと言ったら怒られましたが、こないだ新居に帰って行きました。で、このGWは妹夫婦のプチ引っ越しの手伝いに費やしてきた訳ですが。冷蔵庫にてこんなモノを見つけてしまったーどうしよう。
これ、去年の3月新婚旅行inバリ島のお土産に貰った、スリランカのビールじゃない。ってあれ? これ確か普通のピルスナーだったような。そんなに日持ちしたっけ?
…………
「ああ、それ要らないからあげる。飲んで?」
いもうとおおおおぉぉっ!
と、言う訳で。シャクにさわったので、意地でも飲んでやる事にしました。
※良い子はマネしないでネ♥ってゆうかガキが酒飲んでんじゃねぇ。
スリランカLION(賞味期限1年超過)
去年飲んだ時は「後口がスッキリしているものの、香りもコクも物足りない味」だったように記憶しています。これが一年の瓶内熟成でどう変化しているか。そもそも飲めるのか。興味が尽きない所です。
取り敢えず、王冠周りに異常は見られなかったので開栓。
おそるおそる匂いを嗅いでみました。
くんかくんか。
……明らかに、酵母の香りがします。ってゆうか発酵臭。ぶっちゃけ、果物が腐る寸前の甘酸っぱい香りが馥郁と。
これは期待大ですね。
とにかく、注いでみないと話になりません。用意したグラスは、内側に細かな泡が作りやすいスポットが彫り込んであるアサヒの特製品。
おお!ちゃんと泡が立つぞ。なんか普通の白濁系エールだ。……え? 白濁してる!?
左が去年飲んだ時の写真。明らかに白濁してます本当にありがとうございました。ってゆうか変色してるじゃん!
……
で、では、勇気を出して。
…
……
………結構いける。
酵母香と自分を誤魔化せば異臭も無く、喉越しも悪くないです。雑味も、まあ多少はあるモノの許容範囲内。
これ、銀河高原ビールの新作とかだまくらかして飲ませたら、わかんないんじゃないかなぁちょっと酸っぱいけど。いや、銀河高原ビール好きですよ?
2本開けましたが、今のところ身体に影響は見られません。酔っ払った以外は。
と言う訳で。「ピルスナービールは一年放置したらペールエールになる」というライフハックでした! もっとも、言うまでもなく単に運が良かっただけの可能性があるので、お試しはくれぐれも自己責任で。
おまけ チェコ ピルスナー・ウルケル
北千住のハンズでたまたま地ビール特集をやっていてですね。思わず買ってしまいましたよ。
もやしもん8巻で一躍日本中にその名を馳せた「元祖ピルスナー」!
緑の瓶が美しいですね。
北千住より曇天号で輸送したのでコンディションが心配だったんですが、ダイナミックな飲み口に繊細かつ豊潤な苦味。香りもまあまあで、流石「ピルスナーの王」、風格十分です。取り敢えず、今迄飲んだ中では1、2を争う美味しいビールですね。
なお、このビールがなぜピルスナーの元祖と呼ばれるかは、ビールの歴史をひもとくか、もやしもんのメガネ回8巻をご覧下さい。はなちゃん。
やる夫で学びたい方向けオススメリンク
あんそく やる夫で見るビールの歴史
あんそく やる夫と飲むビール6 【ドイツ編 ビール純粋令の巻】
所で。上でコンディションが心配と書きましたが、ビールは生き物です。温度差・振動・直射日光はビールの大敵。当然、鮮度によっても味は大きく変わります(説得力あるなぁ今回)。
瓶で輸入している銘柄ですと、どうしてもコンディションを保つのは難しい。特にウルケルは劣化すると香りに悪影響が出やすい銘柄だとか。
ですので、輸入ビールを飲んで口に合わなかった場合、「状態によって味が変化した可能性」を頭の隅に入れておくと、ビール・ライフがより豊かになるかもしれません。
そういう意味で、「日本の地ビールは物まね」という台詞(もやしもん8巻)は、作中でも突っ込まれていましたがやはりNGですね。国産ですとコンディションの点で圧倒的に有利ですから、例え物まねだとしても(それを言ったらビールその物が日本発祥じゃないし)それを理由に否定してしまってはいけません。
- 作者: 石川雅之
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2009/07/23
- メディア: コミック
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事ある毎に言ってますけど。もやしもんの8巻は、ビールを愛する全ての人に読んで貰いたいです。
ビールはね笑顔が一番似合う飲み物なんだよ それがあたしの「ビールとは何か」の答えなんだ
もやしもん 武藤さん
なぜ勉強しなくともいいか(5/1)
前回エントリーには好意的反響が多く寄せられ、私としては当然至極な事を素直に書いたまでであったので些か面はゆい思いがしているが、ザイールとコンゴの区別も付かない愚かな非東洋科学擁護者どもにはいささか難しい内容だったと見えて、トンチンカンな反応をするネット依存症患者の姿がチラホラ散見された。まあ、はてなブックマークという安全圏からしか威勢の良い事を言えない臆病者達であるが、しょせん蟷螂の斧と思えば可愛いモノではある。
fs001493 エイプリルフール NATROM先生ーっ!
NATROM先生召還しちゃらめええぇぇぇえ!!!
さて。
我が流派とも友好関係にある、特に名を秘す猫型宇宙生物どの(正体は我が流派の最高機密である。最近、JA×A実験動物もつとめられた)より寄稿頂いた。この世のキレイごとを暴くお仕事をしているだけあって鋭いご意見だったのでより多くの人の目に触れるよう、許可を得てここに転載するものである。
どら…特に名を秘す宇宙生物どのより頂いた寄稿文
南郷POKOPON先生の教育に関係するかも知れない論である。
* * *
「小便法の離論では同じ記号からは同じ概念が生まれる事があるが、生まれないこともある。前者を記号論的相互理解と呼び、後者を文脈捏造型独自解釈という。小便法の離論は後者の能力獲得を目指すものであり、歴史の独自解釈を極めることにより新たな歴史を妄想することが可能となる」
もそもそした高校時代は、本来もっとも多汗な時期である。それにも拘わらず、水への感謝の気持ちを失うとともに、脱水症状を引き起こし、多乾な時期となってしまっているのが、現代の若者一般である。いったいなぜか。痰滴には水伝教育に欠けるからである。
偏執的にいって子どもはすべてにわたって矯逝くされてはじめて(宇宙の意思)となりうるのであり、ここに愚民との質的区別が存在する。志も離論もすべて直観にまかせなければ、まともに育つわけもなく、行き先はふつーの大人である。
それゆえ離論能力はムリとしても、せめて高次元からの意思をまともに受け止めるくらいの基盤はほしい。それに役立つのが、「我が流派のサイコ」であり。こまかい事象に囚われない「有給休暇取得推進」である。しかしながらこれすら見事に与えうる教師は存在しない。カイキンショーなる珍妙極まりない見せ物が持て囃される昨今が実に嘆かわしいのである。
赤日の我々と同様に、今も見物な(その人)が存在するはずである。SSFS大先生やABOFAN氏その人をみれば明らかであろう。
* * *
ここにただ単に述べられているように、「若人にとって離論的に人生を嘗める」ために勉強など必要ないのである。
この文脈捏造型独自解釈とは南郷POKOPON先生の妄想であるが、まさにホタル烏賊のごとくである。
(文脈捏造型独自解釈)とは、
「超人的君主が無目的に宇宙の意思の思し召しを独自に解読し、対象に働きかけずに対象を独断し、否定的に相手の言明を無視し、コメント欄に流れを考慮しない投稿を繰り返すことにより他者すら変革してしまおうというなんともありがたいかんがえをいうのである。」
(南郷POKOPON著『葡萄を弁償する離論(葡萄抗議(代)4乾)』)
「本来、必要などまったくない勉強の本質は、宇宙からの意思を解放させない事によって、現在の歴史教科書に記載されているような愚昧な思想を受け継ぐ基盤を無理矢理構築させるためのものである。」
(南郷POKOPON著『蝉臭』8乾の第二編「葡萄は皮ごと種までいや、茎までも」)
この文章は、私には、人間は高次元の意思を受け止めて、何も考えずに生きるべきか、の見事な答えそのものであると思っている。
むろん小学生・中学生に、こんな難しい離論説明はむりであろうから、子どものレベルに降りていって、分かり易い水伝やマイナスイオン、血液型性格断定などを利用して説く必要がある。それを禿山式百鱒渓産みたいなヤリクチでしっかりと叩き込むなどもってのほかであろう。
そうすれば、幻想的な残像として(適当な)人間の有様とか、宇宙からの意思のありかたがなんとなくつたわるだろう。
私はたとえば小学生の春休みの過ごし方であれば、遊びもその意味で勉強のうちにもなってしまうので、あまり奨めたくない。
例えば、蜂蜜をぬりたくり原っぱに寝ころんでみるとか、功名を求め、敵大将の首をとるとか・・・夏に向けてむだ毛の処理をしてみるとか、なんぼでも宇宙からの意思が教えてくれる。
そうやって子どものむらっ気をひきだし、宇宙の意思は素晴らしいという気にさせることが、盛りのついたネコのようにあたり構わず鳴かせることになるのではないか。
つまり勉強するな、マンガを読むな、ゲームをするなということである。
そうしなければ、子どもは自然に文脈に沿って物事を理解してしまうであろう。
追記
お見事な文章である。
特に付け加えるなにものもないが、次こそはちゃんとしたエントリーをあげますのでなんて言うかその、ゴメンなさい。